Exhibitionに出展!

7蔵の酒をプロモーションする為に、Exhibitionに出展しました!

 

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こういう海外出張時、Organizeする僕は結構ドキドキです。

例えばLogisticsについては、とてもナーバスになります。

皆で会場入りしたけど、「酒が無い!」なんて事になれば恐ろしいですよね。

今回は輸入者さんと事前に余裕を持って手配をしたので、問題なく搬入が出来ました。

やはりTeam playが大事。

 

それでもブースの装飾品はスーツケースとは別に大型のダンボールで手荷物で持ち込み。

羽田空港で「別途24000円かかります!」 と聞いた時はちょっとビックリ。

航空会社によって価格の差が激しいな・・。

確か以前JALを利用した際にまったく同じ荷物を預けた時は7000円ほど・・・。

でも最終的には一緒に搭乗する吉田さんの荷物が軽かったと言うことで、

0円で荷物を預けることが出来ました。最終的にはLucky!次回は気をつけよう!

 

ブースは皆さんのご協力のお陰で30分もあれば、こんな感じになりました。

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ちなみに、酒の搬入は輸入者さん、吉田さん、僕の3名で行いましたが、

ここ最近で一番汗をかいたと思います!でも一緒に協力して動くのは大事ですね。

 

2.7mのポスターを生地に印刷して作りました。紙より扱いやすいので助かります。

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各酒の資料は統一感が取れるように作成し、全部並べました。

その場での皆さんの意見がブースの装飾を更に良くするので、とても助かります。

 

日本では小売店や飲食店に行けば気軽に楽しめる日本酒ですが、海外ではまだまだ珍しい飲み物。

ですので、興味を持ってくださる方も結構多いですね。

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女性の方々にも人気。

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でも、でも!

イベントに出展して「達成感があったね!」

だけでは無意味。

 

僕が一番興味があるのは、現地の人達の「反応」です。

例えば、味、香り、パッケージなど、こういった場でテストマーケティングをするのが大事。

そうする事によって「どんな酒が受けるのか?」を理解する為に参考になります。

 

今回は7蔵元から、3~5商品をご用意して頂いたので、セレクションもある程度あり、

その中から試飲される方々の反応を知ることが出来て良かったです。

 

そして、貴重なご縁のお陰で「取り扱いをしたい」という方々も開拓できたので、

輸入者さんが次の日に直ぐデリバリー。このスピード感が最高ですね。

 

こういったExhibitionに出展する事で、輸入者さんをサポートする事も出来るので、

「蔵元、輸入者、輸出者が1つのチーム」として動いていければ、少しずつですが

プロジェクトが盛り上がっていくと思います!

開運、土井酒造場の酒蔵を見学

開運の土井さんにお願いし、海外出身の知人と一緒に酒蔵見学と酒造り体験をさせて頂きました。

 

早朝4時45分。

土井さんは、前日掛川入りをした僕達をホテルまで迎えに来てくれました。

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蔵の入り口には門があり、一歩踏み入れるとそこでは蔵人達が機敏にに走り回ってます。

 

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運気が上がりそうな入り口

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三輪明神印の杉玉

 

 

到着すると直ぐに僕達2人の酒造り体験がスタート。

まずはKoji-making room(麹室)へ入り、前日麹菌を付けた米を床の上で

一定の温度まで下げるよう、手でかき混ぜて微調整をします。

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手を入れると、表面、中、下部で温度が異なる事が分かります。

そして、床の場所によっても温度差が色々とある。

何本もの温度計で細かく温度チェックをしていました。

 

数年前にジョンさんのコースを受けた時、

”Koji-making is the heart of the sake brewing process….”

と学びました。今までに、何度も見学をしたことはあったのですが、

実際にその作業を経験させてもらえるのは嬉しいです。

 

作業に集中しないといけないし、それに麹はデリケート。

だから他の蔵では麹室へ案内されても、さっと見て通り過ぎることが多いと思いますが、

今回作業を体験させて頂けたのは、とても貴重でした。

 

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その後、麹蓋へ米を移します。麹蓋の枚数分にピッタリと米を分けるのは凄いなと思いました。

 

 

次に一時間ほど蒸した米を移動する作業を体験。

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まだ肌寒い早朝の蔵に蒸気が上がります

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とにかく素早く動き、皆で連携している

 

僕達もスコップを使い、蒸し器の外側の米を内側に盛る作業を手伝わせて頂きましたが、

「重い」というより、「動かない」感じがします。スコップひとかきの蒸米はズッシリしている。

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慣れた手つきの土井さんは、あっという間に蒸した米を中央へ盛り上げていきます。

 

その後、別室の麹室に蒸した米が送られてきて、それを温度を見ながら床いっぱいに広げる作業をしました。

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普段僕達が目にする炊飯器で炊かれた飯米とは異なり、蒸された米の表面はさらっとしている。

そして独特の弾力感があり、触っていると不思議な感じがする。

この米の状態が麹造りに適しているのだから、興味深い。

 

次に、明日蒸す予定の洗米を見させて頂きました。掛米、麹菌を付ける米は洗い方が異なるとの事。

こちらは麹を付ける米を洗米している様子。

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滝の様に水が流れ出ます。

空気を含み圧を分散しているようです。

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洗濯機の様に左右に動き洗米。

最初はミルクの様な白い水が出てくる。

 

昔、機械が使われていない時代は、「足ふみ」で洗米をしていた時代もあるらしい。

寒い冬の冷たい水での作業を想像しながら、作業を見学させてもらうのも色々と奥が深い。

 

洗い終り、浸漬の様子を確認。知人は水について色々と質問。

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蔵で洗浄等に使用する水と、酒仕込み様の水は異なるものを使用しているとの事。

水脈によっては、「泥っぽい香りを感じさせる」というのが理由らしい。

色々な蔵を見学させて頂いているが、どの蔵も水を重視しているのが共通点だと思いました。

 

 

明日のSteaming processを待つ米がずらり。

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Tome-zoe tankの中を混ぜる作業、

米の投入が増えるほど作業がきつくなる

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蒸されて熱々だった米は、冷却され、

タンクに入る頃には6度近くに温度調整

 

海外の人にとって、Yabuta Filtrationは勿論ユニークなプロセス。

この他、隣にあったFuneについても説明を頂きました。

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搾りたての酒を確認。香り、色、舌触り、アルコールの強さなど、興味津々。

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現在造り途中の酒質をチェックする蔵人。

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朝一から、色々な工程を見させて頂き、あらためて1本の酒が出来るまでの背景を知ることが出来ました。

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「なんだこの色は!?」と思ったら、これは浄化設備。洗米の水も浄水するそうです。

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約2200Kokuぐらいの酒造りをされているそうですが、その分の生産をするには、

沢山の水の排出もありますよね。特に、洗米の際には白く濁った水が出ます。

昼間はエアレーションをする事で微生物の働きを活発にし、夜はエアーを止め、汚泥を沈殿させる。

次の日、上層部のキレイな水のレイヤーを外部へ出すそうです。

 

 

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土井さんのお声かけで、白隠正宗の蔵元高嶋さんも掛川へ来てくださりました。

話を聞いていて感動的だったというか、Turning pointを知れたのが、

高嶋さんが開運へ酒造りを学びに来て、その時に社長の土井さんの酒造りを目の当たりにして、

酒造りに対する考えが大きく変わったという話。

経験した事で、その後の自分の行動が変わる訳ですから、凄く奥が深いな。

 

 

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親切に接してくださった蔵の皆さん、ありがとうございます。

 

以前、ジョンさんのSPC1・SPC2を受けましたが、今回土井さんの蔵で作業を経験させて頂いたお陰で、

あの時学んだ以上に理解度が深まりました。色々な蔵を見学させて頂いてますが、やはり見るだけではなく、

経験させてもらえるのは貴重ですね。

 

早朝から始まる作業は、○○の作業をすると、約1時間程の休憩。

「9時25分には、次の作業場の前に集合」という感じで時間は流れます。

そして時間通りに蔵人がその場に集まり、もくもくと作業をする。このWork flowが独特だなと感じました。

 

今回は土井さんの親切な心遣いのお陰でとても充実した時間を過ごすことが出来ました。

心から感謝です!

イベント向けの酒をパレッタイズ

今日は、パレッタイズ作業のお手伝いに横浜の保税倉庫へ行ってきました!

横浜・東京の港から出航のプロジェクト際に、お世話になっているYさんに連れていってもらいました。

 

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車から港を撮った写真。

 

輸出輸入の貿易に関わる人は目を留めるかもしれませんが、

一般の人はあまり興味ないかもしれない眺めですね。

僕は、こういった現場に行けると、輸出の実感がわくのでテンションが上がります。

 

5月に海外のイベントへ出展します。

まだ時間に余裕はありますが、なるべく早めに・・・という事で、シッピングの手配をしました。

 

今回大変だったのは、やはり実務的なところですね。

合計7蔵分の輸出ですが、全てスケジューリングした通りに物事が進まないと、

1週間遅らせる・・・なんて事になってしまいます。

 

勿論、蔵元の皆さんもお忙しい中、色々と対応してくださっているので、

ご協力にとても感謝してます。

 

次回以降は、さらに業務をスムーズにしたいので、今回のプロジェクトを元に

改善策を考えたいと思います。

 

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箱の大きさや重さはバラバラなので、積み上げる箱の組み方に注意が必要です。

「テトリスを考える感じですよ」とYさんが言ってました。

確かに、そうかも!

 

倉庫って結構地面が汚れているのか?

1,2時間も作業を手伝うと、手が真っ黒になります。

でも、普段出来ない仕事なので、横浜からの出航の際は出来るだけ倉庫に行きたいですね。

 

イベント2週間前には、現地の輸入者さんの所に届く予定です。

5月が楽しみ!

横浜の保税倉庫でパレッタイズ作業を見学

近々輸出予定の酒が、横浜の保税倉庫に到着!

 

今日は、Logisticsをお願いしているYさんにお願いをして、保税倉庫へ連れて行ってもらいました。

昨日から早速パレッタイズ作業を進めて頂いたので、僕が到着した時は殆ど出来上がっている状態でした。

いつも親切な対応をしてくださるので、とても助かります。

ありがとうございます!

 

このパレットは高さ190cm近くになりました。

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今回は、プロモーション用のグッズやディスプレイが結構多いので、

上の方のレイヤーは比較的軽い箱が殆どです。

 

せっかく蔵元さん達が用意してくださったグッズですので、無事に現地に届けたいですね!

輸入者も喜ぶと思います。

 

それにしても72Lの樽はデカイな~!

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きっと現地では、Eye catchyなDisplayとなるでしょう!

 

梱包作業を行うYさん。

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手慣れているので、スムーズに作業を進めてくれます。

酒が入っている箱は16,7KGあるので、それを積み上げていくのは結構なWork outですよね・・・。

 

最終的に、この様な感じに仕上げて頂きました。

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念の為、保険もかけますが、何のダメージもなく、輸入者さんの手元へ届いて欲しいですね。

近々出航なので楽しみです。

 

 

輸出・輸入はチーム作りが大事

 

これは常々思いますが、蔵元・輸出者・輸入者のチームプレイが大事だと思います。

そして輸出者は、仕事をスムーズに出来る、そして信頼できるLogisticsの方との連携が求められます。

 

僕も相手国によってお願いする方が違ったりしますが、

Yさんほど親切に動いてくださる方は他に見たことがありません。

 

ひどい方は、

  • Cut日を間違える
  • 強引にパレッタイズの数を増やして、それをチャージしてくる
  • パレットに乗せて搬入した貨物を、勝手にパレットから外し、数百ケースをバラで出す
  • 輸出者に平気で嘘をつく
  • 自分たちのミスを、他人のせいにする
  • 謝罪に来た上司が目の前でタバコを吸いながら、「誠意ある対応をします」と言う

などなど、

今まで色々と散々な目にあわされました・・・。

 

そういった意味でも、輸出者とLogisticsの会社さんの間でも良い関係がなければ、

Shippingはゴタゴタが起きる訳です。

 

ゴタゴタ=輸入者、その先のお客さんに迷惑がかかるので、

貿易ビジネス上の問題にも発展します。

 

今日は、あらためて一緒に動いてくださるチームの方の重要性を感じました。

いつも親切にありがとうございます!

商品欠品トラブル・・・、アメリカ出張

急遽アメリカ出張してきました。

 

12月半ばに出航させたかった船が、色々なトラブルのため1月末出航。

現地では、商品の欠品トラブルが続いています・・。

ですので、経緯を説明する為にも輸入会社の社長さんに会う必要がありました。

 

「売る酒が無い!」と、輸入会社は困っているので、

日本を出る前に空輸し、後は手荷物で持てる分持って行きました。

 

輸入者の営業担当者ですら欠品の為、酒が無い状態・・。

もう、非常事態です。

 

とりあえずは、営業担当者に手持ちで持ってきたサンプルを渡し、

月曜~日曜まで、毎日別々のエリアで酒を紹介。

 

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アメリカは一部の大都市に行けば、Sakeを売っている小売店はありますが、

それ以外の地域の店でMade in JapanのSakeを見つけるのは難しい・・・。

そういった店で、アメリカ人が普通にSakeを買えるようにしたいな!

というのが僕と輸入会社の社長さんの考え。

 

 

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ショップオーナーさんからも「これは良いね!」と納得してもらえないと、取り扱い開始には

ならないので、プレゼンに力が入ります。

 

アメリカで本当によく耳にするのは、

I had a bad experience with sake before….

こんな声が多いので、毛嫌いをしている人は多いな~と思います。

 

まあ、日本国内の若者でも同じだと思いますが、日本酒に対する悪い経験ってなんでしょう?

そう考えれば、どんな背景があるのか直ぐに分かりますよね。

 

そんな中でも地道に活動を続けて行けば、少しずつでも認知度が上がるので、

「まずは、売り場で商品を扱ってもらえる環境作り」が大事だと思います。

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こちらのオーナーさんは、

「店の近くに○○が開業して、そのお陰でSakeが急に売れるようになった。」

と教えてくれました。こういうヒントは、多分日本に居るだけでは分からないでしょうね・・。

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秘密を教えて頂いたので、良い勉強となりました。

 

 

こちらは、日本食レストランを経営されているHiraiさん。

とある小さな町に行った時に、輸入会社の営業担当者から紹介して頂きました。

まさか日本人に会えるなんて!って僕は凄い感動しました。

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Hiraiさんは、「今晩、また店に来てよ、ご馳走するよ!」と気さくに声をかけてくださり、

その晩、色々と昔話を聞かせて頂きました。30年以上前に日本からアメリカに来たそうで、

その当時にアメリカで生活を始めるのがどれだけ大変だったのだろう・・・と考えたら、

凄い方だなと思いました。素晴らしいご縁に感謝です。

 

食事、酒、そしてアメリカで人気のCraft beerもご馳走になりました。

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Morimoto Soba Aleって、そんな凄いビールが存在するのか!と驚きました。

記念に空ボトルを日本に持ち帰りました。。

 

 

その後も毎日色々な地域を回り、在庫不足の説明と、

昨年新しく登録し、今春から販売開始予定の酒(2商品)のご案内等をしました。

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今年はアメリカ市場を更に強化する為に、新しく何点か新商品を登録します。

現地の販売開始は秋ぐらいになると思いますが、Holiday season前に食い込めるなら

良い反応が取れると思います。

 

今回あらためて思ったのが、「船会社の動き」。

ここが悪いと、各方面に多大なトラブルが発生するので、

その結果、蔵元・輸出者・輸入者・レストラン・小売店・お客様・・・と皆困ります。

 

次回以降、この船会社さんのゴタゴタが無ければ幸いです。

空輸トラブル!?

今月は、アジア方面に空輸でのサンプル輸出を数件行うのですが、

ちょっとしたトラブル続きです。

 

今日困ったのは、依頼する予定だった空輸会社さんの「決まり」で酒の空輸が出来ない!

という事が判明。

 

その決まりとは、輸出者・輸入者の両方のライセンスを提出するのが必須との事。

 

この会社さんにはアメリカ向けでよくお世話になっているのですが、

アジア方面は今回が初めての予定でした。

そういえば、毎回アメリカへの空輸の際は、両者のライセンスを提出していたな・・。

 

会社の決まりというのはしょうがない・・・。

 

国によっては輸入者の会社が「輸入免許不要」で貿易が出来るので、

そういった相手国へは、この空輸会社を利用しての輸出が出来ないという事を学びました。

 

時間とコストが少しかかってしまうのですが、

しょうがないので急遽別の方法で空輸する事としました。

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週明けには現地通関も終わり、輸入者さんの手元へサンプルの酒が届くと思います。

まずは試飲をして頂いて、次のステップに進めれば幸い。

 

別件のShippingも早く出さねば!

アメリカ市場への輸出、新商品の登録完了

いや~結構長かった・・・。

 

今年2件目となった、アメリカ向けの新商品の追加が無事年内に完了しました。

 

(1)日本国内での酒の発掘

(2)アメリカのインポーターへの提案

(3)インポーターとの商品選定

(4)条件面の詰め

(5)ネーミング

(6)フロントラベルのデザイン、バックラベル作成

(7)酒質検査

(8)ラベル登録

 

大体こんな流れをやっていたのですが、先日、ラベルの登録作業も終わり、

300ML、720MLの両サイズの商品流通が可能となりました。

 

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今回からは、裏ラベルに盛り込む情報を変えたので、よりInformativeになりました。

そしてラベルサイズは極小なので、結構頭を悩まされました。

ミリ単位でのチェック、Fontの大きさも決まりがあるので少し大変です。

 

今回は、ラベルの審査期間中に「表記の問題」が発生したので、

修正しないといけなく、その時の記述にも気をつけました。

こういった表記の問題も経験すると、後々にまた役立ちます。

 

とりあえず実際に印刷したFrontとBackラベルを現地に郵送し、量産前の最終確認です。

 

まずはテストマーケティング的な感じで、来年の早い段階で100-200ケースの輸出かな?

と思います。

 

先日、輸入会社の社長さんと電話で話した時に、

We doubled our sake sales this year!

と、喜んでいたので、僕も嬉しかったです。

 

日本国内の蔵元や、輸出に関わる会社が

「輸出したい!したい!したい!」

って思っているだけでは、輸出は実現する訳も無く・・・、

輸入する会社がBenefitを得られないとプロジェクトになりませんよね。

 

輸出したい!

なんて思っているのは、誰でも一緒。

でも、なかなか出来ていないのが実際の現状。

 

やはり、輸出入はチーム作りが一番大事じゃないかなと思います。

「蔵元、輸入者、輸出者」がOne teamにならないと、プロジェクトが育たないし、

拡大しないと思います。

 

来年も蔵元と海外へ一緒に行き、輸入者さんの営業担当者とプロモーション活動をしたいと思います!

プロジェクトが動いていくのは面白い!

日本酒の海外進出、「おんぶで抱っこ」では難しい

8日間のアジアツアーを終えてきました。

 

今回は、4名の蔵元を連れてのツアーだったので、事前準備が結構大変でしたが、

その分、達成感も大きなツアーとなりました。

 

今年の7月ぐらいから話を進めていた、海外Conventionへの参加(11月14,15,16日)ですが、

かなり良い感じにAttentionを集め、とても良い人脈作りと、お話が出来ました。

そして、その中から学ぶ事が非常に多く、このActionへの投資をして良かったと思います。

 

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Conventionは、

  • 事前にどんなレイアウトにするのか?
  • 家具選び
  • 装飾品、備品の調達
  • 空輸、トラックの手配

 

などなど、数ヶ月前からの準備がポイントとなります。

例えば、ゴミ箱1つからレンタルですので、「手配」を上手に出来ないと、

会場で問題ばかり発生する訳です。そういった緊張感のあるOrganizeが求められます。

 

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弊社で抑えたブースは、8月に考えたプラン通りのレイアウトができ、嬉しかったです。

また、蔵元の皆さんのご協力のお陰で、素晴らしい酒も揃いましたし、設営もスムーズに行う事が出来ました。

 

 

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イベントは3日間かけて開かれました。

こういったイベントで大事な事は、「素通りされない事」。これはBottom lineですね。

 

次に、「反応を得る事」が求められます。

 

つまり、広告と同じ考えですね。

「チラシ」と「Convention」には共通する点があります。

 

最終的に、Responseを得るのが目的ですので、 そういったポイントを考えて取り組まないと、

「海外まで行って、酒を試飲させてお終い」

という 残念な結果になります。

 

そして、ブース内での仕掛けが重要です。

それは、○○にSalesをさせる事です。

 

一般的に蔵元の殆どの方は、メインのビジネスが酒造りであり、Marketingや多言語でのCommunicationに長けている訳ではありません。そういった箇所を輸出者がカバーする事で、TEAMになる事が出来、より効率的に商談を進めることが出来ます。

 

特に、Conventionへ来られるBuyerというのは、「スピード感がある貿易の話」を求めます。

あまり酒造りに関しての質問はありません。つまり、輸入者目線での準備、チーム作りが出来ないと、

何度も海外のイベントにブースを構えても、結果は殆ど出ませんよね。

 

僕が狙っているのは、ニッチマーケットを探し、

「蔵元・輸入者・輸出者」この3者にとってメリットのあるビジネスを長い期間出来るようにしたい。

それが狙いです。

 

よく耳にしますが、日本で製造されている日本酒の約2%しか海外へ輸出されていないそうです。

毎年輸出量が過去最高を記録!みたいなニュースが出ても、実際のところ、たった2%です。

金額にして約88億円。

 

ワインが年間、1000億円以上輸入されている事実と比べても、まだまだ2桁も遅れがありますよね。

 

 

「英語が出来ないと海外進出は出来ない」

そんな事を考えるのは大きな間違いです。

 

「英語が出来る」、これは本当に最低限過ぎる話であって、

実際の現場で求められるのは、ハッキリ言ってそれ以上の事。

 

貿易ビジネスで求められるのは、

  • Business savvy
  • Strategy
  • Marketing
  • Team work
  • Action

 

僕は実際に日本酒の輸出をやっていて、こういった事が求められています。

 

蔵元はSuper manではないので、全部を1人でカバーする事は出来ないはずです。

だからこそ、良いTeamを組む事が求められる訳です。

 

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輸入者は、酒造りやSpecよりも別の事に興味があります。

その認識を間違ってしまうと、

  • うちの蔵の歴史は○○○年です
  • 昔ながらの酒造りで・・・
  • ○○○金賞受賞
  • 綺麗な水で酒造りをしています
  • ○○というお米を○○%まで研いています

という話しか出来ませんよね。

 

でもそれって輸入者にとってみれば、魅力的な話でしょうか?

 

もう一度輸入者の目線になってみましょう。

10名の蔵元がConventionにいて、10名が同じ事ばかりをウリ(USP)にしてたら、

聞き手はどんな反応をするでしょうか?

 

相手は、日本国内の酒販店さんではありません。

殆ど知識を持っていない、0ベースの方々です。

 

何を伝える必要があるのか?

よく考えないと、成果は得られませんよね。

そこが海外輸出の重要ポイントの1つではないでしょうか。

 

 

日本酒の香りを最大限に楽しんでもらう工夫

 

日本酒のイベントに行くと、殆どが小さなプラスチックカップを使用しています。

これは、そのままゴミにも出せますし、使い勝手が良いからという理由で使用されているようです。

実際、僕の同じようなカップを3000個持ち込みましたが、

プラスαで、別のグラスも用意しました。

 

そこで僕がアメリカの会社に連絡を取り、このイベントに合わせて用意した秘密兵器があります。

それが、このポリエスチル樹脂で出来ている、ワイングラスです。

今年の夏にシンガポールへ行った際に輸入者さんが使用していて、

「おー、それは良い!」と思い、僕も導入する事にしました。

 

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日本でもちょうど11月ぐらいから販売開始だそうです(http://www.govino.jp/

 

このアメリカの会社のグラスが日本酒の海外イベントで使用されるのは、今回が初の事でしょう。

これを40グラス用意し、現地へ空輸しました。

 

このグラスの良い所は、

  • 質感が良い、安っぽくない
  • 軽い
  • ガラスではないので、壊れにくい
  • 透明度
  • モダンな形

 

一般的な試飲カップと比較すると、酒の香りに「歴然の差」がでます。

ですので、試飲される方も良い香りを楽しむ事が出来ます。

 

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蔵元の皆さんも、「これは香りがよく出るし、普通の試飲カップより良い!」

と好評でした。

 

こういった場で求められるのは、「反応」であり、

自分達目線の「コストを安く抑える」為に参加する訳ではありません。

香りも素晴らしい日本酒ですから、こういったGlasswareも良い物を用意したいですね。

 

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本当に自分達が造った酒を楽しんでもらいたいなら、

飲まれる方の口に入るまでをTake care出来ると、反応率が上がると思います。

 

 

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竹田さんの酒も女性から人気が高く、どの酒も無くなって今うほどの人気でした。

「日本酒が若い女性に人気」こんな図は日本国内のマーケットで、

そう簡単には見れないのが現状ではないでしょうか。

 

 

今回のタイトルを「おんぶで抱っこでは難しい」と書いているのには訳があります。

海外市場開拓の為に積極的に動いている人間と、とりあえず海外で商談会があるから

参加してみようと思っている程度の人間では大きなモチベーションの差があります。

 

  • 意識の低い人間は、「今まで通り」で乗り込んできます。
  • 意識の高い人間は、「仕掛け作りに工夫をし」乗り込んでくる。

 

そこがポイントではないでしょうか。

秋の宮城・仙台で稲刈りを見て、酒も学ぶ

9月23日の祝日に仙台の伊澤さんの蔵見学ツアーを体験させて頂きました。

 

いつも親切に接して頂き感謝しています。

実は今年、「春・夏・秋・冬」と4シーズン訪れされて頂きました。

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4シーズンも来るって、どれだけ図々しいんだよ!って思う方もいるかもしれませんが、

4回も素晴らしい現場を見れるチャンスを得た人間は、絶対良い勉強になっているのは確かです!

 

 

この日は、関東はスカッと晴れていましたが、仙台周辺は曇り空でした。

でも雨は一滴も降らなかったので、過ごしやすい一日だったので良かったです。

 

山近くの田んぼは9月になると、こんな感じに・・・。

「実ってる」って感じです。

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半年前の冬は、こんな感じだったのに・・・。

この時は空気がDRYで、明るいんだけど冷え込むといった感じでした。

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5月は、田植えがされたばかりで、一面に水を張ったキレイな景色が広がっていました。

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初夏になると、グングンと苗は伸び始め、緑色が濃くなっていきました。

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写真を並べてみると、季節ごとに景色が異なるのが実感出来ますね。

 

 

9月後半になると、米が実り、ズシっとしています。

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稲刈りをしている農家さんもいたので、作業を少し見学させて頂きました。

バリカンみたいに、どんどん稲を刈っていきます。そのスピードは結構早い!

そして稲刈りマシーンのタンクに米が溜まると、トラックに米を移していました。

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酒米はまだ刈らない

 

「食用の米と、酒米は収穫時期が約1ヶ月くらい違うんだよ!」

 と伊澤さんから聞きました。

 

「えっ?」

っと思いましたが、よく考えてみると、あれだけ長く成長する訳ですから、

それなりに日数は必要ですよね。納得できます。

 

そして、酒米の田んぼを見ると・・・

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「本当だ・・・」

確かに、この隣りの田んぼは、食用の米を作っていて黄金色だったのに、

酒米を作っている田んぼは、まだ若干黄緑。

 

「この時期の米の中身はミルクみたいなんだよ!」

という伊澤さん。

 

よく耳にはするけど、堅い米がミルクって、嘘でしょ!?

と思ったら、本当にそうだった。

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一瞬で乾いて、片栗粉みたいなサラサラ感がありました。

面白い。

 

 

酒の勉強

 

次に蔵見学をさせて頂き、酒についてのプライベートレクチャーも受けさせて頂きました。

独自のスタイルを持っている方の話は、やっぱり興味深いな・・。

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シャンパン、ワイン、日本酒で違いを比べる実践レクチャーも受けました。

こういうのって物凄く勉強になるな。

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伊澤さんのスタイルは、ワイン、ビール、シャンパン、日本酒、泡盛、どれもフェアに扱って話しを進めてくれるところ。色々と比べてみて、自分なりの答えを見つけてください的な教え方をしてくれるので、感性が求められます。

 

酒造りのこだわりを語るのではなく、酒が飲まれるOccasionを語れるのは、

色々な蔵元を見ても、伊澤さんが飛びぬけていますね。

 

こういった強みがある方で、そして海外経験も長く、

Open mindedな方から酒を学べるのは、とても貴重です。

 

4回足を運ばない人は、むしろ勿体無いと思いませんか!?

新潟、越銘醸さんの酒蔵見学

「越の鶴、壱醸」を造られている、越銘醸さんを見学させて頂きました!

https://www.facebook.com/koshinotsuru

 

長岡市内から車で移動をして、どんどん山深くなり、

蔵に近づくに連れてワクワク感もUPしました。

 

気が付くと、今までFlatlandで田んぼが広がっていたのに、

斜面を上手に利用している棚田が見えました。

 

一つひとつの田んぼの大きさは小さめに見えたので、農作業は大変なんだろうな~

と思いながら眺めました。

 

そして、蔵に到着。

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この通り(商店街)の建物は、皆さん統一感がある雰囲気があって、地域の人の結束力が強そうに見えました。

 

「うちの蔵は、本当に昔ながらの酒造りをやってる蔵だよ」

と言って、蔵を案内してくれたのは武藤さん。

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とても丁寧に、ご対応をしてくださる優しい方です。

 

そして、特に米作りの話を熱心に教えてくれました。

 

6年ほど前から自分達でも米作りを始めたそうですが、「この米なら面白い酒造りが出来そう!」

と納得いくまでには、約5年ほどの時間がかかったそうです。

 

「最初はさ~、お前達にうまい米が作れるのか?と、自分たちを見ている農家の方々もいたと思うよ。だっけさ、米作り素人がさ、長靴はいて田んぼに来たって、直ぐに良い米が作れる訳じゃないでしょ。でもさ、地道に毎日毎日朝5時に皆で足を運んで、米作りを頑張っていったらさ、地元の方々も色々とアドバイスをしてくれるようになってさ、そのお陰で自分達が納得できる最高の米を作れるようになった訳さ~」

と話してくれました。

 

なんて泥臭い、でも素晴らしいStoryでしょうか・・。

かなり話を聞くことに夢中になりました。

 

造り手の経験に基づいた話を聞くことが出来るのは、かなり貴重ですよね。

蔵見学も、試飲も楽しみになりました!

 

通りから見た建物の様子では分かりませんでしたが、蔵はとても広い。

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木造の蔵は、3年半の時間をかけて、昭和初期に造られたそうです。

不思議ですけど、この建物内はとても涼しい風が通ります。

会議室もクーラー無しで過ごせる位ですから、昔の人が作った建物は凄いなと思いました。

 

 

壁には、数々の受賞Certificateが・・・。

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蔵の中は、こんな感じに外からの自然の光も入り、とてもキレイです。

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「この辺は、冬は凄い量の雪がふるよ!」

って言っていましたが、新潟の人が言う凄い量の雪ってどの位だろう?って気になりました。

屋根から落ちてくる雪で、壁の高さまでになる事もあるそうです・・・。

 

白い息が出るほどの寒い時期に、このタンクで酒が仕込まれるのか・・・。

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Funeを発見。

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搾る時は、手間がかかるそうですが、昔ながらの作りを大切にするという意味でも今でも使用しているそうです。他の蔵で見かける事はありますが、使っている所は少ないようなので、現役の槽を見るのは、僕にとって貴重でした。

 

 

壱醸(いちじょう)21、純米大吟醸無濾過生原酒

 

「中越地震が起こった後、棚田を続ける農家の皆さんも減る傾向があったのさ。やっぱりね、1年、2年と米作りをしていないと、再び米作りをしよう!という気になるのは大変なのよ。そこで、棚田の存続の為にもという事で、蔵元や周辺地域の酒屋さん、飲食店関係者さん、ボランティアの方々が一体となって、米作りを始めたんよ。」

 

「そして、自分達が納得のいく米が出来た時に、あまりにも米が素晴らしくてさ、

この米を使って挑戦をしようと決めたんよ!」

という話を聞かせてくれました。

 

もう、ここまで聞いていると、本当に鳥肌が立ちました。

 

「どうやってそこまで精米するんだよ!?」という周囲の声もあったそうですが、

悪戦苦闘しながら160時間もの時間をかけて21%まで精米したそうです。

 

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そして完成した酒。 数量限定なので、酒販店の方でも確保できないお酒だそうです。

 

 

武藤さんのお陰で、最初から最後まで充実した時間を過ごす事が出来ました。

試飲させて頂いた酒は、Lightな感じというよりは、シッカリとした味があり、

程よい辛口のキャラクターがあります。

 

海外の方にも是非一度飲んでもらいたい味だなと思いました。

冬にまた訪れる事が出来たら、また楽しそうです。

新潟、お福酒造さんの酒蔵を見学させて頂きました

新潟県は長岡市の蔵元、お福酒造さんを見学させて頂きました。

http://www.ofuku-shuzo.jp/

 

急な訪問だったのですが、親切に蔵を案内して頂きました。

坂詰さんに感謝です。

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見学がスタートして、直ぐに「もと場」を見せていただきました。

この際に、「速醸もと」についての説明を教えていただく事に。

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現在の酒造りの主流「速醸仕込み」を先駆けて実践していたのが、

お福酒造創業者の「岸五郎」さん、だそうです。

 

こういったStoryが出てくると、蔵見学はより楽しくなりますね。

 

 

酒蔵の裏にある、田んぼの更に奥の方から湧き水を引っ張ってきているそうです。

水は、土の中に埋めたパイプを通って引かれているそうですが、地震があった際には水がSTOPしてしまい、

大変だったそうです。

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現在の蔵は地震前に建設された建物との事ですが、とてもキレイで最新な感じに見えました。

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酒造用冷蔵貯蔵タンク(サーマルタンク)も大きいのが何本もありました。

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部屋全体の温度を下げて冷蔵庫の様にするより、各タンクを冷やしている方が経済的なんだそうです。

 

確かに、Warehouseに10本タンクがあったとして、その中の1本だけに酒が入っていて、9本が空だったら・・・、

と考えると1本1本を冷やしている方が経済的なんでしょうね。

 

 

「なんでここにBarrel!?」

と思ったら、シェリー樽貯蔵の焼酎を作っているところだそうです。

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「面白いな~」と思い、興味津々になりました。

ALC約25%、シェリー樽貯蔵を12ケ月するそうです。

色々とユニークな酒造りがあるんですね。

 

 

「福の蔵」という直営店で試飲

 

先ほど蔵で見せていただいた酒を、今度は蔵の隣りに併設されている直営店で試飲させて頂きました。

 

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酒と一緒に、使用している米のディスプレイもあるので、テンションが上がりますね。

どのお酒も米の旨みを表現している酒で、食事と一緒に楽しみたくなる酒だなと思いました。

「一本 〆」で造った酒もありました!

 

蔵の方が丁寧に商品の説明をしてくださるので嬉しいです。

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試飲をさせてもらいながら、気になる事があれば、何でもメモメモです。

 

蔵の近くに、温泉か観光施設があるらしく、直営の店にはお客さんが何組か来ていました。

車を走らせていて、「酒蔵」とか「直売」なんて看板を目にしたら気になりますよね!

お見上げにも人気だそうです。

 

あっという間の見学でしたが、とても充実した時間を過ごす事が出来ました。

蔵のStory等も聞けて良かったです!

新潟、柏露酒造さんを見学させて頂きました

今回の新潟Tripで見学させて頂いた酒蔵の3つ目は、長岡にある柏露酒造さんです。

柏露さんのお酒は、家の近くにあるファミリーマートでも見かけるので、気になっていました。

http://www.hakuroshuzo.co.jp/

 

お忙しい朝にもかかわらず、親切に見学案内をしてくださいました。

ありがとうございます!

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この時期ですので、酒造りは行われていませんが、面白いタンク・マシーン?を目にしました。

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これは、酒粕から焼酎を作るための機械だそうです。

“Sake Lees Shochu” って事ですね。

 

つい先日、居酒屋で吟醸酒粕焼酎を飲んだばかりだったので、ちょっと酒粕焼酎の話が気になっていました。

なので、すごく良いタイミングでお話を聞くことが出来ました。

蒸留して、ALC約25%の焼酎になるそうです。

 

このマシーンですと、そんなに多くのボリュームを作れないとの事です。

都内で商品を販売した時は、とても人気だったそうです。

 

実際に酒造りシーズンに酒蔵を訪れると、物凄い量の酒粕を目にしますが、

その酒粕を活用すれば、焼酎も作れるなんてエコですね。

 

吟醸香のする焼酎は、海外の人にも喜ばれると思います。

 

 

 Bottling、Labelingは忙しそうに動いていました。

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正確に、そしてスピーディーにラベルが貼られていました。

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1時間に約1200 Btlsのラベルを張る事が出来るそうです。

手作業なら1時間に何本出来るんだろう?って考えちゃいますね・・・。

こういったマシーンで作業を効率化すると全然違うんだな・・・と思いました。

 

 

 糊は、こんな感じになっているんですね~。Actionを見れるのは新鮮です。

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「乾き」が天敵なのと、毎日この糊を用意する必要があるそうです。

普段何も気にしないで商品を手に取っているけど、商品が形になるまでは色々な工程があるので、

それを見れるのは貴重ですね。

 

 

 

僕が一番興味を引かれた、斗瓶の数々

 

Tobin Bottlesをこんなに沢山見たのは、初めてでした。

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一般的に18Lがスタンダードだと思いますが、10Lのボトルもありました。

そのサイズの存在を初めて知ったので、ちょっとワクワク。

透明、青色のボトルがあり、「こんなボトルもあるんだ!」と驚きました。

 

 

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Displayにも最適ですね。

 

 

最後に試飲バーで、色々な商品ラインナップをテイスティングさせて頂きました。

どれも飲みやすさを感じる酒で、初めて日本酒を口にされるような海外の方でも楽しめる味が多い気がします。

また、パッケージにも力を入れていて、海外の方にも喜ばれそうな商品も多かったのが印象的です。

 

Very enjoyable and informative meetingでした!

新潟、恩田酒造さんの蔵と田んぼを見学

酒造りと米作りの両方に力を入れている、

新潟の恩田酒造さんの酒蔵を見学させて頂きました。

 

このスタイルを聞いて、以前耳にした事がある6次産業という言葉が頭に浮かびました。

貴重な機会ですので、酒造り以外にも、米作りについても色々と聞かせてもらいました。

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僕の事務所がある横浜市や、住んでいる鎌倉市では田んぼを見かけることがありません・・。

 

でも、自分が青森の田舎に住んでいた頃は、よく田んぼを見ながら自転車を走らせたものです。

ですので、田んぼが見れると、昔を思い出してしまいテンションがあがります。

 

 

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恩田さんは、自分で一本 〆や五百万石を育て、その米を酒造りに使用しています。

そして、蔵の後ろに田んぼがあるので、その場で色々なお話を聞かせて頂きました。

 

 

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8月の終わりの頃の稲穂を手にとってみると、結構ズッシリとした重みを感じます。

日の当たり具合によって、緑色~黄金色のような色になります。

そして、場所によっては、稲刈りが始まっていました。

 

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恩田さんが大事に作られている酒米は、こんな感じに育っていました。

葉はシャキっとし、薄い緑色~黄色。

 

 

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殻を取ると、こんな感じの玄米になっていました。

恩田さんは、さらっと殻を割るのですが、僕は1分くらいかかったかもしれません・・。

やっぱり慣れている人は、早いですね。

 

米の収穫はもう直ぐのようです。

 

 

地震から立ち上がった酒蔵

 

2004年10月23日(土曜日)17時56分に最大震度7を観測した大きな地震があったそうです。実はこの時は、僕はまだアメリカの大学にいたので、オンタイムで被害の大きさを目の当たりにはしていません。海の向こうからインターネットのニュースで読んだ程度でした。

 

恩田さんの話によると、地震が起きた時は辺りも暗くなっていた為、物事を確認するのが大変だったとの事。確かに、暗闇の中で大きな地震が起きたら、地震の怖さは更に倍増しますよね。

 

特に長岡は地震の揺れが大きく、酒蔵は大きな被害を受けたそうです。

酒造りシーズンが本格的に始まるタイミングでの地震だったので、想像するだけも恐ろしいですよね。

 

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地震の後から立ち直すには、とても大変だったそうですが、恩田さんのお酒を好きな方々や、まわりの皆さんのお力もあって蔵を再建する事が出来たそうです。

 

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僕が見学させて頂いた蔵は、震災の後が見えないくらいキレイな状態でした。

 

恩田さんの酒は、米の味をよく引き出している酒という印象があります。

そしてスッキリとするDryな口当たりも特徴的です。

 

夜は、長岡市内のお店に行き、お酒を飲みながら沢山のお話を聞かせて頂きました。

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こちらのお店は、新潟以外の酒が色々あって面白かったな~。

マスターが凄い酒への熱意がある人で驚きました!

 

お店で楽しそうにマスターと酒の話をする様子や、他の地域の酒も色々と飲んで

味の研究をされる様子が、酒造りへの熱意を感じられる一面でした。

 

とても素晴らしい時間を過ごさせて頂き、感謝です!

新潟、笹祝酒造さんの蔵見学

お世話になっている方のご紹介で、2日間で5箇所の蔵元見学が出来ました。

 

一番最初に、新潟市内の笹祝酒造さんの蔵見学をさせて頂きました。

http://www.sasaiwai.com/

 

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お聞きしたところ、創業は明治32年だそうです。

創業以来ずっと地元地域の皆様から愛されている蔵元さんです。

 

今回、僕の酒蔵訪問が急だったにもかかわらず、こころよく案内をしてくださいました。

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からっと晴れた新潟の青い空と、歴史ある蔵の雰囲気が印象的でした。

 

 

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社長の笹口さんのご案内で、中に入る事が出来ました。

ありがとうございます。

 

笹祝酒造さんの蔵は、とても「木」を感じる事が出来る蔵でした。

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広い蔵を、木で組み上げていった当時の大工さんの技術って凄いですよね・・。

 

太くて重厚な木の柱を沢山目にしました。

建設は数年の時間がかかり、大勢の大工さんがこの地で木を削り、建物を建てていったそうです。

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100年後もその当時の雰囲気を保っている建物を見ると、

海外の輸入者も是非訪れてみたい!と言うだろうな・・・と思いました。

 

 

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この時期ですので仕込みはしていないのですが、酒造りの現場を丁寧にご説明して頂きました。

 

 

新潟の酒蔵で頂く、貴重なお酒

 

実際に酒造りの説明を聞いた後に頂く酒は、とても貴重な物に感じます。

今シーズンの酒や、2年熟成させた酒などを、その場で頂きました。

 

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どの酒もキャラクターとして、米の甘味を感じさせる香りと、マイルド・丸みのあるBodyと、

Slightly Dry Finishingがあり、食事の味を引き立てるような味わいだなと思いました。

 

 

 

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全ての酒を丁寧にご説明してくださり、試飲を楽しむ事が出来ました。

米の味わいと風味をバランスよく出しているのが印象的でした。

 

 

大事なお客様との関係を保つ「便り」

 

毎月、この様なお便りを作っているそうです。

tayori

 

こうやって自分の所のファンにお便りを定期的に送って関係を続けているのは凄いなと思いました。

地元の皆さんに喜ばれる酒であり続ける理由が1つ見えた気がします。

 

暖か味のある蔵元と知り合うことが出来て嬉しかったです!

カナダへの日本酒輸出サンプル発送は、バタバタ・・・

何だかんだで、無事にカナダへサンプルの酒を送ることが出来ました!

 

今回はとても急な要望だったので、送る手配は大変でした・・・

サンプルのご協力頂いた蔵元さんには感謝です!

 

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数日前にカナダのインポーターから、

10日後に大事なミーティングがあるからサンプルの酒を送って欲しい!

という連絡がありました。

 

海外とのやり取りをしていると、

  • 時間が無いから急ぎで○○してほしい!
  • 多分この書類をまとめると大丈夫だから、他は全部やっておいて!(投げっぱなし)
  • あ、ついでにアレとコレも追加できる!?
  • 蔵元に○○をお願いしてもらえないかな!?

 

こんなラフな話が多いです。

 

今回のケースは、とにかく時間が無い!!

というのが一番の問題でした。

 

 

まずは、

  • 蔵元へサンプルのご協力をお願い
  • 空輸会社の手配
  • 必要手続き事項の細かなチェック
  • 書類作り

 

これらを2日以内で終わらせれば、何とかなるだろう!

という事で、超特急で物事を進めました。

 

 

酒類の海外発送は、スムーズに進まない事も多々ある

 

「そっちの輸入免許のコピーを24時間以内に送ってくれ!」

と頼んだところ、携帯電話で撮影したコピーが送ってくる感じは、やっぱり海外・・。

こういうやり取りをしていると、やっぱり面白い。

 

何とか全てを短時間で揃え、いざ輸出しようとした時・・・、空輸会社の担当者さんが、

「今回のフライトはダイレクトではなくて、経由していくので、

経由で立ち寄る国が求める書類も用意してください」っと一言。

 

なんだって!?

って思うほど、ビックリしました。

 

それ、一番最初に言ってよ!って一瞬思ったけど、そんな事言ってられないので、直ぐにカナダへ電話。

 

Convince the freight company to send package as is and we will deal with problems on our side!

って話してきたけど、ブツが揃わないと輸出は出来ない・・・。

 

以前、通関で2週間も足止めを食らった経験があるので、

「適当に揃えて、あとは何とかなるでしょ!」的な考えは危ないというのは知っている。

 

で、結局この足りない手続きに2日も時間を取られるはめに・・・。

 

まあ、最終的には問題なく発送出来たので、ホッとしまてますけど、

やっぱり輸出は毎回ドタバタで大変だなと感じますね。

 

ストレートに物事が行くなんて思わずに、悪戦苦闘して当然・・・という頭でいないと業務が複雑で大変です。

 

今回は何度もカナダと電話をする必要があったので、携帯電話とSKYPE有料サービスの2つが特に役立ちました!

もしも国際電話をかける事が多い人には、相手の電話に直接かけれるSKYPEをお勧めします。

電話にかけないなら無料サービスが勿論良いですが・・。

 

引き続きバッシバシやっていこう!

商品追加に向けてアメリカへ空輸

今日は、新しく商品登録で追加したい酒やサンプルをアメリカへ12本送りました。

 

パッキングやFDAへのPNなどで、何だかんだと4時間も取られて大変。

朝一からやって、ようやく昼ぐらいにDoneって感じです。

 

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今回は、Lab check用と、新しいLine upの提案、後は、近々現地で発売予定の新商品のFinal versionをサンプルとして送りました。

 

  • Sample tasting
  • Business talking
  • Package Modification
  • Registration
  • Producing

と一連の流れをやっていると、本当に時間と労力・コストがかかって大変だな・・・と思うのですが、1つ1つクリアしていくと、何とか「良い感じ!」とテンションが上がってきますね。

 

 

最近Amazonから買った便利グッズ

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元々は旅行かばんの重さを計るスケールらしいですが、面白そうなので購入。

700円くらい。

 

これで、瓶の重さを計ったり、箱の重さを計ったり出来ます。

Invoiceに重さの記載を求められるので、こういう便利グッズがあると助かります。

 

さすがに20KG近くの箱の重さを計る時は腕がプルプルしますが・・・。

 

 

空輸のコストを更に安くする事に成功

 

「良い提案をするので、是非一度会えませんかね?」このようなありがたいお話をよく頂きます。

最近色々と会った人の中で「おっ!」っと思ったオファー内容は空輸料金のご提案でした。

 

実は空輸コストというのは、どうやったら最安値になるか?

と色々と悪戦苦闘してきました。

 

コンテナで物を送るのとは違い、空輸でのシッピングの際はボリュームが少ないので、どうしても1本当たりで計算すると割に合わないコスト算出となるんですよね・・・。

 

でも、サンプルの為の発送や、現地の政府機関への商品登録やLab check用ならしょうがないな・・・と思いながら、空輸会社さんにシッピングをお願いしていました。

 

今まで色々と試して、「この時は、こうやって空輸すると一番良いDeal」というような、ケースバイケースのお得なやり方を発掘してきましたが、今回はその上を行く新しい試みで更にコストダウンをする事が出来ました。空輸は1回数万円するので、そのコストが下がるのは嬉しいですね。

 

更に嬉しい事に、この方法を使うと、以前よりも数本多く酒を送ることが出来ます。本当は1本1本発泡スチロールのプロテクションに入れずに出したいのですが、国際Freightでは、重たい荷物の扱いが雑・・・。

 

例えば、1箱20Kgとかある重い荷物は、飛行機の貨物の下の方に置かれ、

その上に何個も何個も荷物が積まれていくそうです。

となると、最終的に一番したの荷物には数百KGもの加重がかかってくるんですね・・・。

 

で、箱の中身のガラス瓶は・・・、

「クシャ、バギバギ、液体ダラ~」みたいな感じで壊れて現地に到着します。

 

サンプルをせっかく蔵元から頂いて、大変な思いをして書類をまとめ・・・、何万円もかけて発送しても、雑に扱われると、中身は壊れて届いてしまう。

 

で、インポーターからのクレーム・・・。

その次に待っているのは、同じ労力・コストをかけての送り直し。

 

まあ、色々とチャレンジしては解決方法を見つけてきたので、自分の中で何をやればBestか?という経験値がついたので、それが一番の宝ですね。

 

その他にも最近知った、○○という船会社さんは、Reeferを格安で使わせてくれるので、

次回の船便から活用したいと思ってます。

 

色々とコストカットが出来れば、インポーターも喜ぶし、最終的に末端価格に影響するので、

どんどん良い案があれば採用していきたいですね。

新潟の蔵元を2箇所、見学させて頂きました

弾丸ツアーで、新潟の蔵元を2つ見学させて頂きました。

週末なのに親切に対応をしてくださった関係者の皆さんに心から感謝をしています。

ありがとうございます!

 

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新潟は広大な田んぼが広がっているのと、山々の風景がとてもきれい。手前の山は緑でも、その先の山にはまだ雪が残っていたりして、素晴らしい景色でした。

 

僕が酒について学び始めた時、”Sake Obi-Wan”はこう言ってました。

「色々な蔵を回って、違いを知るのも大事」っと。

 

Productionでも大中小と違いがあるし、味でも異なるStyleがありますよね。特に海外から来られる人は、何社もの蔵を見た方が視野が広くなると思い、出来る限り異なる規模の蔵をお見せしたいと思っていました。

 

新潟での蔵巡りの1つめは、Productionも大きい大洋盛さんを見学させて頂きました。

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Is this all new production?

とゲストの2人が質問をするほど、とてもキレイな設備でした。

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「掃除をし、メンテナンスを続ける事で、蔵をキレイに保っています」

と、蔵の関係者が教えてくれました。

 

 

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 大型のタンクが並び、Productionの大きさを感じました。

 

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 酒米のディスプレイに興味津々。タイ米のような細長い米をイメージしていたそうですが、実際に手にとって米を見る事で、自分が持っていたイメージと異なる事に気づき、勉強になったとの事です。

 

 

「かたふね」を展開する、竹田酒造さんの蔵見学

 

新潟エリアのお酒を飲んでいて、僕が普段思う事は

  • Aroma: Rice sweetness aroma rather than fruity or floral.
  • Taste: Clean for sure, Dry but not too dry as burning, medium lasting length.
  • Body: light and delicate bodied character.

 

竹田さんの酒は、

  • more presence on the palate, tangible, flavorful, but keep the clean style.

 といった感じでしょうか・・。

 

以前に何回か飲んだ事があったので、実際に蔵を見学できると聞いて、少しテンション高めで見学をさせて頂きました。

 

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蔵の雰囲気は島根県の月山さんをもう少しコンパクトにしたような感じで、

「機械的」ではなく、「手仕事」という印象の蔵です。

 

きっと冬のシーズン中に見学が出来ると、素晴らしいActionが見れるんだろうな・・・

と思いながら話を聞かせて頂きました。

 

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見学をしていて、結構役立つのが携帯電話についている計算機の機能。

特にProductionの計算の時に重宝します。

海外の方は、ボトル計算、ケース数計算で話を進めるので・・・。

 

蔵見学の次は、試飲をさせて頂きました。

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ゲストの2人も言っていましたが、竹田さんの酒に対する情熱が表情に表れます。

説明してくださる時は、真剣に。時にはBig Smileで酒を我が子のように紹介してくれます。

そんな竹田さんのお酒が、もっと色々な所でも飲まれてもらえれば・・・と思いますね。

 

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僕が個人的に気になったのは、純米酒と本醸造の2つですね。

 

食事と一緒にも味わったら、どんな味わいかな?と気になりました。醤油とか、出汁とかの和風な味わいと合わせると面白そうです。薄味の食事なら、少し温めて飲むと「食事の味に乗ってくる」感じかな?と思いました。

 

今日は1日で新潟の北部~南部を移動し、2つの蔵元さんを見学する事が出来ました。海外から来られた2人も、旅行会社ではやらないようなTourを経験出来、とても喜んでいました。こういった活動がキッカケで、今度はビジネスへと発展していくと嬉しいですね。

円安が進み100円台を突破、日本酒輸出にどう影響?

今日、1ドル101円にまで急激に円安になりましたね。

 

最近、ニュースでは円安に関する話題が何かと多いですが、

勢いは止まらず去年の後半から更に円安が進行しています。

 

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2年前、アメリカのインポーターと輸出プロジェクトについて色々と動いていた頃、

その時は$1が78円~76円と、驚異的な円高でした。

 

 

例えばFOB価格で1本が1000円で、為替のレートが1$76円と考えた時の価格は・・・、

1000JPY / 76JPY = 約13USD

 

同じ商品がFOB価格で1本1000円で、レートが1$101円になると・・・、

1000JPY / 101JPY = 約9.9USD

 

それを12本が1箱に入っている酒と考え、500ケース注文した時を比べてみると・・・、

$13 × 12btls = $156

$9.9 × 12btls = $118.8

 

1ケースの差額は、$156 – $118.8 = $37.2

$37.2 × 500Cases = $18,600

 

つまり、まったく同じ商品を注文したとしても、2013年(今日)と2011年では、輸入者にとって$18,600も価格が異なります。円安のお陰で、輸入者は$18,600得した気分で商品を輸入できる事となりますよね。

 

 

1 bottle price

1case price

500 case price

$1 = 76 JPY

$13

$156

$78,000

$1 = 101 JPY

$9.9

$118.8

$59,400

 

101JPYのレートで考えると、18600 USD × 101 JPY = 1,878,600 JPY

190万円近くも価格が異なってくるのであれば、会社経営にも影響を与えますよね。

 

アメリカのインポーターに

”The Yen has dropped below the 100 yen mark against the US dollar, and today it’s about 101 JPY for a Dollar.  What do you think?”

と聞いてみたところ、

 

”Great news for the price of SAKE.”

というコメントが返ってきました。

 

日本酒を輸入している海外のインポーターにとって、とても良い流れなのは確かです。

同じ商品を、同じケース数で買ったとしたら、割安で仕入れることが出来る訳ですから、当然ですよね。

 

では、急激に注文数が増えているのか?というと、それは全く無い。

海外で貿易ビジネスをやっている人は、結構冷静に物事を判断している気がします。

 

 

 

「ひねくれ者?」かもしれない、僕の個人的な意見

 

円安=海外での日本酒消費量が増えるの?というと疑問点が多い。

そう思いませんか??

 

$1が90円になった時、僕の海外の知人達から

「$1が90円になったね、自分回りでも日本酒に興味を持つ人が増えたよ!」

なんて言葉は一切なかったです。

 

インポーターが仕入れる際に割安感を感じる = 現地の流通量・消費量が増える訳ではない。

 

流通が増える為には、卸会社や小売店・レストラン等からの「欲しい!」というWantsが必要。ドル高・円安になったから「Oh, we’ve been waiting sooo long for this moment, and finally we want to buy and sell more sake!」って流れになるでしょうかね・・。

 

ニュースだけを見ると、1円の円安が進むと、「大手の自動車メーカーは350億円近くの利益が増える」というような景気の良い話は多いけど、それはその会社が海外でも法人を持ち、自前で商売をやっているから・・・だと思います。

 

当たり前の事ですが、日本酒を造る殆どの蔵は自社で直販出来る海外拠点を持っていない。と、いう事は、海外で直接自分たちが販売している訳でもないので、そんなに大きなメリットはないのでは?と思います。

 

海外市場での日本酒としては、円安時に競合に当たるアルコール飲料(ビール、ワイン、リキュール等)に対して価格的競争力がつき、結果的に輸出されるボリュームが増えるようになるのであれば、業界にとって良い兆しかもしれない。

 

でも重要なのは、「価格だけが競争ではない」という事。

 

  • マーケティング
  • 認知度
  • 楽しみ方の普及
  • リピート率
  • ユーザーの増加

こういったのが揃わないと、海外市場で本当の意味のポジションを確立する訳ではないですよね。

 

「円安が進めば日本酒の輸出が増えるぞ!」なんて甘い考えは危険。

それを頭に入れつつ、引き続き積極的に活動をしていきたいですね。

シンガポールへ日本酒を急遽空輸して輸出

「数点のラインナップが品切れになりそう・・・。」 という話をシンガポールのインポーターが知らせてきたので、急遽空輸で送る事にしました。シッピングコスト等は前々から把握していたので、かなりスムーズで手配する事が出来ました。それと、取引がある空輸会社にお願いすると、仕事も効率的に進みます。

 

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今回のポイントとして:

  • 割高な空輸コストをいかに抑えるか
  • 通関を一発で通す為の書類準備
  • 最短で、インポーターの倉庫に届けるには?
  • 酒へのダメージは大丈夫か?

これらがありました。

 

 

【コストについて】

今まで何回も空輸でサンプルを送ったりしてきましたが、一番ネックとなるのが輸送コストでした。例えば、一番最初にサンプルを発送した際は、約半分の酒が流通の際に破損となり、時間・コストが2倍かかった苦い経験があります。その際は1箱4万円のコストがかかっていましたので、何だかんだで8万円も輸送費がかかりました・・・。

 

今回は、空輸を極力安くして出す方法を使い、酒を発送しました。2年前に僕がやっていたやり方より大幅なコストダウンが可能となったので、僕も輸入者もAirを使いやすくなりました。

 

 

【各種の書類準備について】

商品が早く着いても、用意する書類に不備があると通関で止められてしまう問題があります。船の場合ですと、時間がある程度ある為、発送後に書類を見直す時間があります。相手国によっては、書類に盛り込む内容が異なったり、用意する書類も異なるので、神経を使う所でもあります。

 

この点については、過去に間違った点等を改善し、同じミスをしない事が大事。ですので、事例を読み返しながら、スピーディーに用意しました。悪戦苦闘すると、後々の仕事がかなり効率的になります。

 

 

【インポーターの手元に着くまでの時間】

船でコンテナを使うと何だかんだと1ヶ月は時間を見ておいた方が良いのですが、空輸の場合はかなり早いです。日本の空港を離れて数時間~数十時間後には現地の空港に着きます。その後、通関作業に進んでも数日以内でインポーターの手元に送った酒は届きます。

 

「品切れで困っている」という人に、商品が遅く着くようでは、空輸する意味が全くありませんよね。なので、時間のマネジメントが求められます。日本国内の一連の連携がポイントとなってくるので、そこの手配がポイントです。こういった時に、蔵元のご協力が大事となります。仕事をスムーズに出来る方と一緒に出来ると、スムーズに物事が進みます。

 

 

【ダメージ・リスクについて】

以前の痛い経験から、「どうやったら、割れずに現地に届ける事が出来るか?」が毎回、僕のテーマでもあります。自分の手元から荷物が出て行くと、後は途中で任せる流通業者さんの”扱い”を信頼するしかありません・・・。でも、一般的に重たい荷物は下に置かれ、その上に次々の貨物は乗せられていくので、梱包も大事になってきます。また、今回は高級な酒も送ったので、万が一それが壊れたら・・・というリスクもありました。ここは大事をとって保険をかけて輸出する事にしました。

 

 

無事日本を離れた瞬間に嬉しいお知らせ

 

今回の酒ですが、金曜日の夕方18時のフライトで飛ぶスケジュールで空港を出ました。次の日、まだインポーターの手元には酒は着いていない状態なのに、インポーターから連絡がありました。まだ通関手続きは通っていないけど

「Well, some sake lineups are already sold out, it surprised the hell out of me. 」っと。

 

本人自身も驚いていましたが、送った僕も驚きました。手元に来る前に売り切れなんて・・。

 

近々コンテナで輸出しようと話を進めていたのですが、ラインナップによっは品切れも起きたりしているので、もう一度Airを使う事となりそうです。今回のスピード感と、コストで出せるのであれば、今後も場合によっては頻繁に使うかもしれません。いずれにしても、海外のインポーターの、その先の業者さんやお客さんにとって酒が入手できる状態をキープしないといけないので、問題を解決できるように対処していきたいと思います。

 

良い空輸方法を使えると、ビジネスチャンスがまた広がりますね。

花酵母を使用し個性的な酒を造る、佐賀県・天吹酒造さんの蔵見学

佐賀県の天吹酒造さんの蔵見学をさせて頂きました。天吹酒造さんの酒は「花酵母」をよく使用するという、独自性がある酒が特徴的です。また、パッケージやカタログ、ウェブサイト等のマーケティングツールもデザイン性が高く、そして色もきれいなのが印象的です。シンガポールへの輸出プロジェクトでお世話になっております。

 

蔵の敷地はとても広く、建物と木がきれいで、とても見応えがある蔵です。

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木下さんは日本酒は海外にもよく足を運ぶそうで、ワインもお詳しく、勉強になるお話を沢山してくれました。国内の日本酒の事だけではなく、海外のワイン等にも興味がある蔵元さんは、色々な事にチャレンジをされる傾向があるように思えます。

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こちらが酒造りをしている、蔵の様子。

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通気性が良い蔵だなという印象を受けました。一緒に同行してくれた吉田さんが言っていましたが、多湿の蔵は酒造りの際に独特の香りが移るので大変だそうです。天吹さんの蔵の中は空気の流れが良い為か、とてもクリーンな感じでした。

 

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壁も天井も木製で、かなり太い木が使用されています。100年以上は経っているという説明を頂きましたが、木がこんなに長い年月経っても現役で健在している様子を見ると、当時の建設技術や代々のメンテナンスの良さの凄さを感じます。

 

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2階部分はこのようになっており、たまにイベントも行われたりするそうです。この蔵の中で結婚式をされた方がいるとお聞きして、とても驚きました。

 

 

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蔵見学後は、お勧めのラインナップを試飲させて頂きました。この時期なので、フレッシュな酒も多く、新鮮な味を楽しむ事が出来ました。

 

花の蜜から分離された花酵母を使用しているそうです。

例えば・・・、

  • いちごの花
  • ひまわり
  • ベゴニア
  • コスモス
  • しゃくなげ
  • 月下美人
  • マリーゴールド
  • なでしこ
  • アベリア

酵母によって華やかなアロマの酒や穏やかな香りの酒になるので、その個性の違いを全て試飲で比べることが出来たのは、とても貴重な体験です。「伝統と新しさの調和」にチャレンジしている蔵元で、その様子を実際に見ることが出来たので嬉しいです。

 

「Strawberry Flower Yeast」と聞くと、興味を示す方も多いのか、よく売れているとインポーターが言っています。確かに、いちごって想像しやすいですよね。

 

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雄町酒米となでしこ花酵母を使用した、純米吟醸がアメリカのインポーター好みの味かなと思います。どの酒も食事とのペアリングに相性が良さそうです。和食レストランのシェフも喜ぶような味わいの酒が多いと思いました。

 

海外のインポーターの中でも、レストランをメインに卸している方へ積極的に提案していきたいと思います。

佐賀県で天山・七田ブランドを展開する天山酒造を見学

佐賀県の天山酒造さんの蔵見学をさせて頂きました。「天山」、「岩の蔵」、「七田」とセグメント毎にブランド名も使い分けて展開している蔵元さんです。シンガポール向けのプロジェクトでお世話になっております。

 

今回は吉田さんの運転で島根県から佐賀へ車で5,6時間かけて来ました。到着するなり、このきれいな風景を見たら、テンションが上がります。蔵の奥には山が連なってますし、手前には川が流れています。

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到着して直ぐに、先日TVで放送されたという蔵の紹介VTRを上映してくれました。4日もかけて取材・撮影された動画で、そのクオリティの高さに驚きました。そのVTRでは、今現在の天山酒造に至るまでを細かく説明し、僕自身蔵の歴史や歩んできた道を知る事が出来て、とても勉強になりました。

 

VTRが終了して、蔵見学のスタートです!

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七田さんの蔵は、きれいにOrganizeされているのは勿論ですが、ディスプレイ上手だな~という印象を持ちました。ライトアップ等も上手で、これから始まる蔵見学がワクワクする感じがあります。

 

 

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蔵に入って直ぐにある利き酒Barが良い感じです。英語の書もユニークですね。

 

 

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蔵見学をさせて頂いて、「凄いな!」と思ったのが、この温度管理システム。なにやらケーブルやボタン、チップみたいなものがギッシリと詰まっていますが、「これ、うちの杜氏さんが作ったんよ!」と説明してくれました。機械系に強い方らしく、こういったハードウェアのシステムを自分達で作る事が出来るそうです。このシステムのお陰で、タンク内の温度を把握する事が出来、温度調整も出来るそうです。

 

 

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蔵はとても広く、そして歴史を感じさせる箇所が色々とあります。2,30年前に造られた建物の場合は、コンクリートのものが殆どだと思いますが、この蔵は木製です。ですので、タンクの上を見ると、木の天井があります。

 

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ちょうどタンクの上の2階部分はこの様な感じになっています。床にあいている穴からは、タンクの口が見ることが出来ます。

 

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2階からタンクを覗いてみると、こんな感じです。タンク内では発酵が進み、活発に泡が上がってきていました。

 

 

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そして、絞りたての生原酒を頂きました。力強い、インパクトがあるお酒ですね。一通りの製造プロセスを見て試飲すると、特別な気持ちになりますね。酒蔵見学の楽しい瞬間です。

 

その後は、市内のお勧め居酒屋に行き、一緒に食事とお酒を楽しみました。

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生きたイカの刺身は初めてだったのですが、柔らかく、透き通った身が美味しかったです。また、佐賀の醤油が結構甘くてビックリしました。地域地域で、味わいの違いを知る事が出来るのは楽しいですね。

 

吉田さん、七田さんのお陰でとても充実した時間を過ごす事が出来ました。七田さんのお酒も積極的に海外市場へ提案していきたいと思います。

島根県で月山を展開している、吉田酒造さんの蔵見学

今回の7つ巡る酒蔵見学の5つ目の蔵は、島根県の蔵元で「月山」という酒の名称で展開されている、吉田酒造さんです。見学といいつも、蔵の仕事を少し手伝わせて頂いたり、ホームステイまでさせて頂きました。

 

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吉田さんの酒は、僕のところでアメリカに輸出しており、その関係でいつも色々と楽しい時間を過ごさせて頂いております。ちょうど去年の今頃は、アメリカからインポーターを連れて吉田さんの蔵に見学にきました。その時は2月で、とても寒かったのですが、今回は春の暖かい気候です。酒造りとしては、シーズン最後の時期ですが、色々なアクションを目にすることが出来ました。

 

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今回、蔵人の皆さんに教えて頂きながら、酒かすをはがす作業をお手伝いさせて頂いたり、瓶火入れの作業も経験させて頂きました。酒蔵見学は色々行っても、本格的に手伝わせて頂く機会は今回が初めてだったので、とても楽しみにしてました!実際に蔵人達が働いている現場にいて感じたことは、かなり効率的にテキパキと動いているという事です。誰も暇つぶしをしている人を見ませんでした。一人ひとりが自分のやるべき仕事を見つけ、忙しく動き回っているのが印象的でした。

 

 

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これは米を蒸す工程ですが、今回は少量の米を蒸すのが目的だった為、小さい蒸し器を使っての作業です。小さいといっても、水を吸った米はとても重そうです。ちなみに、この重たい米を入れているバッグの強度に驚きました。触ってみると普通に生地で出来ています。

 

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米を実際に蒸している状態です。釜からはモクモクと湯気が立ち上がり、この状態で約1時間、酒米を蒸していきます。写真の通り、建物の上まで一直線に湯気が立ち上がっていく様子はとてもインパクトがありました。

 

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1時間たった後の米はこんな感じになりました。家庭で炊飯器を使い米を炊くのとは異なり、蒸気で蒸された米は、べとつかず、さらっと・もっちりとした感じです。そして、つやが良く、きれいな感じなのが特徴的ですね。

 

 

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蒸された酒米は、タンクに入れられていきます。この時は、まだ米自身はとても熱いので、作業をしている蔵人の顔には、ものすごい勢いで蒸気が上がっていました。それでも黙々と作業を進める姿は、職人でしたね。この際は、タンクの温度計にも注意して、米を入れていました。温度が上がりすぎると、酵母が死滅してしまうので、微妙な温度調整をしながら、米をタンクに入れている様子でした。

 

 

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これは、ヤブタから絞りたての酒が出てくる様子です。前日、僕が酒かすを取ったフィルターから、酒が出てくるところを見ると、結構感動的です。そして、酒が出てくる勢いが結構あったので、ビックリしました。でも、タンク1本分の酒をフィルタリングするには、約1日かかるそうなので、とても長い作業なんだなと思いました。

 

 

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夜は、すき焼きと新酒をご馳走になりました。吉田さんの家族と蔵人さんと一緒に食事が出来て、2時間ぐらい色々なお話をしながら、美味しく料理と酒を頂く事が出来ました。また是非お伺いさせて頂きたいと思います。

 

辛口純米も海外のインポーターに提案してみたいので、どんな反応になるか?楽しみです。

島根県、李白酒造さんを訪問させて頂きました

今回の酒蔵見学ツアー4つめの蔵は、島根県の李白さんを訪問しました。

 

松江市の街中には、桜の名所としても有名な松江城があります。僕が到着した時期は、後1週間ぐらいすれば、桜は満開かなという感じでした。おしい!城下町の風景も素晴らしく、町全体を上げて整備をし、観光業に力を入れている様子がとてもよく分かります。去年の2月に来た際は雪が降っていましたが、3月後半の今回はとても暖かい気候でした。前日の夜遅くに京都から松江入りし、朝一に李白さんの蔵へ来ました。

 

休みの日なのに、わざわざ田中社長に来て頂いて、本当に感謝してます。

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写真右の月山・吉田さんとは同じ島根県内の若手蔵元として、お互い親交が深いようで、2人が揃うと漫才をしているみたいに楽しい時間が流れます。ちょうど3人とも30代で年が近いという事もあり、色々とオープンに話が出来たのが良かったです。特に田中社長は、海外への酒プロモーションに積極的に行っているので、今までで良かった展示会の写真を見せてくれたり、面白かったエピソード、今後やってみたい事などを教えてくれました。貴重なお話なので、直接聞ける事が出来て嬉しかったです。

 

 

蔵の中も案内してくれて、和やかな時間を過ごす事が出来ました。

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麹室のサイズの大きさにはビックリです!

 

 

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ちょっと無理を言って、作業をしている風にしてもらいました。気さくに応じてくれるところが性格が良い感じですね。

 

 

若手経営者目線の話

 

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僕が田中社長と話をしていて思った事は、若さとは関係なく、かなり経営者マインドで物事を考えている事。設備や、造り、プロモーション、どの分野にも積極的な資金の投資と、行動の投資、時間の投資をしている様子が分かりました。

 

あと、前向きで明るい性格。Easy goingな性格のようなので、1つの事が駄目だとしても、次、次!と積極的に前に進んでいくタイプの人のような気がしました。それに、パソコンを使って見せてくれた写真を見ると、回りの先輩蔵元にも楽しく接してもらっているようです。何だかんだ言って、Socializeってのは商売で重要なので、人とコミュニケーションが取れるのは重要ですよね。

 

話をしていて、凄く納得できる一言をいっていましたね。

 

「英語が出来ないから、海外市場に行けない・・・は言い訳。」

「息子の代なら、やってくれる・・・は、押し付け。」

 

僕は英語が話せなくても海外に乗り込んで、大学を卒業するまでやったので、この話は本当に共感出来ましたね。

  • 英語が出来ないなら、身に付ければ良いだけ。それか出来る人を入れると良いだけ。
  • 誰かに押し付けるのではなくて、自分で悪戦苦闘すれば良いだけ。
  • 効率を手に入れたいなら、買えば良いだけの話です。

 

蔵を見れたのも素晴らしかったですが、色々と話をして充実した時間を過ごせた蔵訪問でした。

京都の蔵元、玉川を造られている木下酒造さんの蔵見学

7つの蔵見学の第3弾目は京都府北部・久美浜に位置し、今年で171年の歴史を誇る蔵元、木下酒造さんを訪問させて頂きました。京都と言ってもエリア別に風景が異なるので、その違いを見れるのも楽しみの一つですよね。

 

木下さんの酒は「玉川」という名称で展開され、僕のところでは現在

  • シンガポール
  • タイ

の2カ国へ輸出させて頂いております。

 

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社長の木下さん。約3時間、みっちりと色々な話をしてくださりました。商売をやっている僕が一番興味があったのは、今の代の社長さんになって何が一番変わったか?そう、Turning pointです。今となっては玉川ブランドの酒を目にする事は多いですが、そこに至るまでの話を色々と質問し、教えていただきました。

 

ハッキリと流れが変わったのは、6年前。ハーパーさんを迎えてからだそうです。話題性があったとか、そういう話ではなく、「蔵としてのStyle」をあらためて考え、行動を起こし始めた事が始まりとの事。

 

例えば、

  • 商品開発
  • 設備への投資

この2点を強化していくには、経営者としての舵取りの仕方や、リスクが伴いますが、それらを積極的に進めていったそうです。殆どの人間は、「現状の行き方」に居るのが心地良く、新しい事を取り入れて失敗する事を恐れる場合が多いとよく言いますよね。しかし、木下社長は6年前からハーパーさんや、スタッフの皆さんと一丸となり、色々な事に挑戦して今現在があるそうです。

 

設備の話をすれば、6年前から酒を熟成させる為に貯蔵用の40フィートリーファーコンテナ(中古・新古)を導入し始めたそうです。1年に1本のペースで増えてきたコンテナは、6年目には、一度に2本の新品のコンテナを導入するまでに。今では合計7本のコンテナが並んでいます。貯蔵用のコンテナが増える様子を見ても、順調にプロダクションが上がっている様子が伺えますよね。

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酒造りについて詳しく説明してくださったのは、杜氏のフィリップ ハーパーさん。 この忙しい時期にもかかわらず、色々と教えてくれました。

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造りに関するお話も勿論勉強になるのですが、蔵の一部一部を歩きながら、「この部分は*年前に増築し、そのお陰で***が改善されて、造りの効率も上がった」等の、プロダクションの変化の様子も詳しく教えてくれました。

 

 

自然仕込・Spontaneous Fermentationについて、聞いてみる

 

蔵見学をしていると、勿論Yeastの話にもなりました。

 

「うちはね、#7、#9、#14を速醸酛に使うけど、We use Mysterious Yeast, I don’t even know the name of it….でも、それは蔵自体に住み着いている独自のYeastなんだよ」と教えてくれました。

 

Maybe the yeast exists on that wall, or the corner of the room… etc

と日本語と英語を織り交ぜながら説明してくれました。

 

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約40%の玉川商品は、「自然仕込・Spontaneous Fermentation Style」を取っているそうです。一般的には約2週間で出来る速醸酛を使う蔵が殆どだと思いますが、所要期間約1ヶ月近くかけて酒造りをする「生酛」「山廃酛」にも力を入れているのが杜氏のハーパーさん。現在では、このStyleが蔵の大事な看板になっているのは確かですよね。

 

しかし、時間と労力、そして腐造や酸敗のリスクが大きとの事。この取り組みをハーパーさんが蔵に入った初年度から、木下社長の理解ももらって作り始めたそうです。「始めから取り組むのが大事。初年度やらずに、後々自然仕込をやらせてもらえるとは思わなかった」とハーパーさん。そして、一番最初から勝負をかける事にGoサインを出した木下社長。2人で目指す方向性を決めて、進んできた事が良く分かりました。

 

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土壁で出来ている蔵の殆どの部分は100年以上前から使っている昔ながらの設備です。外気が15度近くあるのに、この蔵の室温は8度前後で冷っとしていました。酒造りに適した蔵だから約170年もの間、この蔵で酒を造る事が出来たのではないか、と仰っていました。

 

また、地下水ではなく、湧き水を使うとの説明をしてくれたので、気になったのが温度。聞いてみると、やはり水の温度は季節によって全然異なり、杜氏としては頭を悩ませるポイントらしいです。特に今シーズンは、3月の半ばなのに15度~20度近くまで気温が上がってますから、それに伴い水の温度にも変化があるそうです。特別な機械で温度調整が出来るタンクを持っている訳ではないので、常に水の温度には注意をしているそうです。

 

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テイスティング

 

「是非、酒も利いていってください」と暖かく声をかけて頂きました。社長さんや、杜氏の目の前でテイスティングをして、コメントをする時は、いつも緊張する一瞬でもあります。僕の場合は、海外市場を考えてコメントをするので、頭の中がグルグルする時もあります。特に重要なのは、Food paringについて考える事で、この酒はどんな食事の味を引き出すか?を直感的に感じるか。そして、味と香りを海外の人に伝える時の「例えば、OOOの様な香り」という、「例え」を引き出せるか、どうか、をコメント出来るようにしています。

 

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玉川の酒のぶれないIdentityとして、Cleanさを感じさせる味わいがあると思います。これは、どのラインナップにも共通していて、食事のUmamiを引き出す、食事というエンターテイメントの場を更に良くする酒という印象を受けます。

 

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シンガポールのインポーターも、かなり気に入っているTime Machineシリーズ。3年ほど熟成させたVintageものと1年ものの両方をテイスティングすると、熟成の違いをみる事が出来るので貴重な体験です。香りのインパクトと味のキャラクターが、オリジナルのStyleだなと感じる酒です。精米は88%、酸度もアミノ酸も一般的な吟醸酒の数倍高い不思議な酒です。クリーム系の食べ物に合わせると、味をEnhanceする酒なのは間違いなしですね。

 

 

余談ですが…

 

蔵へは、かなり味のある電車で向かいます。

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関東でよく目にする電車とは異なり、エンジンがついた電車。そして、乗る時は後ろのドアからで、下りる時は一番前からのドアで降ります。本数は1時間に1本くらい。

 

のどかな感じで100%癒される景色が広がります。

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この景色に見とれていたら、下りなければいけなかった駅を通り過ぎてしまいました!慌てて戻ろうとしても、次の電車は40分後…。事情を担当の梯さんにお伝えした所、5分後には車で迎えにきてくれました。蔵について、皆で大爆笑のインパクトを与えた、僕の記憶にも残る楽しい?蔵見学でした。梯さんには、感謝です!

京都・伏見の英勲さんと、月の桂さんの酒蔵見学へ

今日3月21日(木曜日)~25日(月曜日)までの5日は西日本弾丸ツアーです。今回のツアーでは、7つの蔵元を訪問する予定なので、かなり楽しみです。

 

まずは第一弾として、勿論京都の英勲さんです。齊藤社長には、僕が日本酒の輸出のプロジェクトを始める一番最初からお世話になっております。何度も足を運び、熱意を伝えて取引が開始できるようになりました。

 

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知っている方も多いと思いますが、いつも人の話を良く聞き、ポイントをずばりと突いてきて、そして筋が通っているコミュニケーションをされる方です。特に最初、僕がお声をかけた頃は、「勢い」しか見せれられなかったのですが、「やりましょう!」と快く応えてくださった方です。その最初の一歩がなければ、酒の輸出ビジネスは出来てなかったかもしれません。ですので、僕が本当の意味で酒を扱えるようになったのは、齊藤社長がキッカケでもあります。いつも感謝しています。

 

また、酒の輸出ビジネスを0からのスタートで本当にStarted from scratch…だった訳ですが、事実として最初に英勲さんの所に見学に行ってから2年と1ヵ月後には、アメリカの有名スーパーで商品棚のスペースを確保し、販売出来るまでとなりました。そのご報告もしたく、今回はご挨拶に伺いました。

 

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今度は、息子さんをアメリカに連れて行き、現地で同行営業をするのが僕の楽しみです。特に自分が居心地が良いと感じるHOMEから出て、言葉も文化も、右も左も分からない異国の地のビジネスの現場で、自社が作った商品を広める活動が20代で出来るのなら、こんなに素晴らしい経験はないと思います。若くてMotivationが高い人達であれば、何でもTry出来て、甘い苦い濃い薄い、なんでも経験すれば数字としてビジネスの結果が出てくると思います。そういう経験や時間をシェア出来る方がいると、仕事も更に楽しくなると思います。

 

ちなみに蔵には、近々急遽輸出する1200本の酒が既に完成し、出荷を待っている状態でした。自分が関係しているプロジェクトの酒を蔵で実際に見れるのは、とてもテンションが上がりますね!Freightの手配等を済ませて、出来るだけ早くに輸出したいと思います。

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英勲さんの酒は、年間1000ケース輸出したい!というのが僕のShort term goalです。

引き続き、積極的に頑張っていきたいと思います。

 

 

シンガポールへの輸出でお世話になっている、「月の桂」の増田さんにもご挨拶へ

 

増田さんには、シンガポールへの輸出の案件で色々とお世話になってます。結構無理を言って、図々しく色々とお願い事をした事もあるのですが、全部対応してくださった方です。京都に来て素通りして帰れないので、ご挨拶に行きました。

 

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伏見で最も歴史のある蔵と言われています。今までにも色々な蔵を見学させて頂きましたが、月の桂さんの蔵は、昔ながらの製法を大事にしている蔵という印象があります。勿論、モダンなテクノロジーもありますが、「コンピューターが使えなくなったら酒造りは出来ないなんて事になりたくない」とおっしゃり、今でも手作業での酒造りも大切にしているそうです。ポリシーを感じて、凄く良い訪問となりました。

 

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ステンレス製ではなく、木の香りがする麹室。蔵のいたるところに、昔ながらを感じさせる場所があります。日本酒が文化だと耳にする事がありますが、こういった蔵もまた、文化だなと思います。

 

 

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古酒、Vintage sakeを寝かしているところ。瓶が部屋中にギッシリとあり、10年ものもあれば、それ以上の酒もあるそうです。あと少しで半世紀物の酒も…。凄いですね。オリジナルのStyleがあるのが、魅力的です。

 

 

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蔵の隅々まで丁寧にご説明してくださいました。

 

 

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そしてPleasure time… テイスティングです。良いグラスで全て用意してくださいました。ありがとうございます。ゆっくりとテイスティングさせて頂いたので、沢山Tasting noteを取る事も出来ました。今度の資料作りや海外への提案の際にも活用したいと思います。

 

 

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右と左で異なる古酒です。「米の違いが10年後の酒の味に、凄く影響するんだよ」と、色々と古酒についてもお話を聞かせて頂きました。10年かけて語れる話は奥が深いですね。

 

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キレイなGoldenです。

 

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有名な、にごり酒もテイスティングさせて頂きました。何種類かのにごりをお持ちなので、比較しながら飲む事が出来、とても貴重な体験でした。微炭酸でCleanなタイプは、食事とのペアリングも良いので、今日試飲したにごり酒は、アジア向けに良いなとあらためて思いました。

 

 

今日は伏見で2つの蔵を見学させて頂き、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。どちらの蔵の酒も引き続き積極的に輸出したいと思います。

タイ行きのコンテナ船が日本の港を離れ、無事に酒を輸出しました

先週、無事にタイへ日本酒を輸出する事が出来ました。

 

今回難しかったと思ったのは、「時間のマネジメント」でした。インポーターの方は出来るだけ早くに日本から輸出して欲しいとの要望でしたので、それに応えたいと思い、必要書類の作成や商品の手配、コンテナ・船の手配と短時間でまとめていきました。

 

また、時期的にアメリカでの酒プロモーションの時期と一緒だったので、飛行機の中や、現地のホテル、レストラン等でパソコンと電話を駆使して、全ての物事を進めていきました。

 

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こんな豪快な朝食を食べながら、隣ではパソコン…。

 

また、うちのスタッフも前回シンガポールの輸出の際に、僕抜きで船会社とのやり取りや蔵元とのやり取りをしてくれたので、今回はスムーズに輸出準備を進めることが出来ました。

 

タイへの輸出の際は、書類の準備が他の国より複雑で難しくなります。多分、この内容を知っている人は、殆どいないと思います。僕も去年の春からず—っと調べて、悪戦苦闘してきたやり方ですので…。四苦八苦して身に付いた経験値のお陰で、今回は超特急の話でも何とか対応が出来そうです。1パレットで数万円の差が出る手続きで、輸入者がBenefitを得ます。これを実現出来るようにするには、輸出者のノウハウやスキルがプロジェクトを左右します。

 

来週現地で通関を通り、早ければ来週中、それかその翌週には、インポーターの倉庫には全ての酒が搬入されるはずです。様子を見て、近々タイへ現地視察に行こうと思っています。そこで今日インポーターと電話で話した時に、その話をした所、こころよくOKしてくれました。一年半くらい前に視察に行きましたが、その当時はまだ現地に日本酒を輸出していなかったので、今回現地に行き、流通している現場を見れば、より一層プロジェクトへのモチベーションが上がりますね。

 

動けば動くほど、良い仕事が入ってくるはずです。引き続き、積極的に日本酒の輸出プロジェクトを進めていきたいと思います。今年は、更に今現在商談を進めている別の国の取引が開始されると、もっと面白い事になりそうです。酒のラインナップや蔵元の数も若干まだ枠が残っているので、ご興味がある蔵元さんがいればお気軽にご相談頂ければと思います。Take your chance now or someone else will take it…

新ラインナップ追加用のバックラベル作り

2013年はアメリカ向けの商品ラインナップを新規に4,5つほど追加予定です。

 

予定しているのは

  • 大吟醸
  • にごり酒
  • 純米酒

などなど。

 

そこで出てくるのが、TTBへのラベル登録や、酒質検査です。去年はかなり悪戦苦闘したところですが、一度経験すると2回目以降は比較的簡単です。まずは英語でTasting noteを書き、簡単な商品説明文を用意します。これは商品を手にとって買う方にとって分かりやすい情報である必要があるので、結構神経を使います。「なんて表現しようかな~」と考えるからです。今回の商品は、「米」の希少価値を伝えたかったのと、Food paringをシンプルにまとめるようにしました。

 

前は、数週間かかって作ったラベルも今回は2時間程度で完成。

バーコード作りやイラストレータの操作もだいぶ身に付きました。

 

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出来上がったものをバーコードリーダーで読み込んで、問題なく数字が出たので、一安心です。

 

 

出来上がったバックラベルはインポーターにチェックしてもらう

 

やはり記述内容や、英文などの間違いがあると困るので、インポーターの会社の方数名にコンテンツをチェックしてもらいます。今回は特に問題点もなく、すぐにGOサインが出ました。こうやってうまく連携が出来ると、物事がスムーズに進むので仕事のスピードも格段に上がります。

 

その他に、ダンボールにつけるSCCコードも作ったので、それも送ってチェックしてもらいました。こちらもOKが出たので、あとは蔵元へ送って、ダンボールにBarcodeを付けてもらえれば最終的に輸出できるようになります。

 

今回は純米酒のBarcode、Backlabel作りだったので、続けてNigoriやその他のラインナップ用のラベルを作りたいと思います。こうやって商品登録の段階から色々と動いていると、最終的に現地の商品棚に並んだ時や、飲食店でお客さんに飲まれている姿を見ると、とても充実感があります。分からない事も多く悪戦苦闘をしてきていますが、経験値がついていくと、もっと熱意が沸いてきますね。

 

今年はかなり楽しみな一年です。

 

アメリカに輸出した酒は、どこで販売されているのか?

「何百ケースも輸出して、一体その酒はどこで売られているの?」

 

よく受ける質問です。

蔵本さんからも、「何州のどんな店で売られているのかね?」と聞かれる事もあります…。

 

ということで、実際に日本から送った酒が、どんな現場で売られているか?

の事例をご紹介したいと思います。

 

日本酒を海外市場で売ることの難しさを知っている業界人は、よく言います。

「棚に1本分の酒スペースをとってもらう事が、どれだけ難しいか…。」

 

その通りですよね。

 

売れるか、売れないのか?分からないの様な商品を棚に置くよりは、回転率が良く、そして利益率の良い商品を並べないと商売にはならない訳です。特にマーケティング最先端のアメリカ市場では、数字がシビアにYes or Noを語ります。彼らは、システム化して、商品管理をかなり細かく行っているので、人気のない商品は、時間が経つとFade outし、その棚に戻ってくる事は殆どないといわれています…。

 

そんな市場で、どの様に売られているのか?

 

例えば、大手スーパーの酒販売セクションで売られていたりもします。

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かなり競争率が高い売り場なので、継続的に販売してもらう事が当面の目標です。

 

ビール、ワイン等を売っている、ショッピングセンター内の酒屋さんにも扱ってもらっています。

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酒のプロの店のOFFICE?にて、色々と商談。

こういった商談の場に、Enter出来るか、どうか?

がまず第一歩。

 

そうじゃないと、「輸出したい!」という気持ちだけでは、プロジェクトは継続しない…って訳。

現地で売れれば、次のオーダーが入る訳ですから、その流れを構築出来ないと、意味がないですよね。

 

 

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飲食店でも取り扱ってもらえる事が出来れば、またビジネスチャンスは広がる。

 

 

ちなみに、普通に日本酒を持ち込んで営業をしても、

「No, we do not need it, we are not interested.」

と言われる事ばかりで、新規開拓が出来ない会社が沢山あると思います。

 

「戦略と、抑える所を抑えるコツ」がないと、現地で酒を売ることは、かなり難しいと思います。

 

まず第一に、日本から輸入されてくる酒は

  • 価格が高い
  • 興味を持つお客さんがいるか不明
  • Sakeを知らないお客さんが多い

などなど、ハードルは高いです。

 

その難しいハードルを、どう乗り越えるか?

がポイントですよね。

 

まだまだ続く難しいチャレンジですが、さらに強化して、どんどん攻めて行きたいと思います。

今後が更に楽しみな市場です。

酒類業界の方々がアメリカ各地から集まるイベントで酒のプロモーション

2月23日~3月3日まで約1週間近くアメリカのインポーターの所へ行き、現地で酒のプロモーションを行ってきました。今回はその時のイベントの様子をお知らせします。

 

このイベントは、インポーターが自社倉庫で毎年開催しているイベントで、主に取引のある卸売会社、小売店、スーパーの酒類担当者、飲食店、Bar、etc..が参加するイベントです。全米中から集まってくる、業界の人限定のイベントですので、一般人は入る事が出来ません。ですので、試飲に来られる方は一般の酒好きとかではないので、直ぐに商売に直結する、かなり重要なイベントです。

 

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ワインメーカーはフランス、南アフリカ、南アメリカ・・・等々と、これまたメーカーも世界中から集まっています。そして、大人気の地ビールの展示も行っているイベントです。

 

 

こちらは、Craft Beerセクション。

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この数年で爆発的な人気となり、インポーター自身も去年78000ケースを売ったそうです。

Craft Beerへの注目度はこのイベントでもかなり高く、数多くの方々が試飲をされていたのが印象的でした。

 

 

日本酒部門では、弊社が輸出している月山の吉田さんを連れ、プロモーションをしました。

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SAKEブースは、会場の真ん中に用意してくれたので、かなり目立ちました。インポーターが去年日本に来た時に築地で買った赤提灯が…、さらに目立ちますね。。。

 

日本酒の試飲をされる方も熱心で、一つひとつ、味見をしながら、自分の店で扱いたい味を探していました。やはり業界人は、一般人とは異なる目線で商品探しをしていますね。一般人の試飲では、「自分好みの味」を探す人が多いと思いますが、業界人の試飲では、「売れる商品か?」をポイントに商品探しをしていました。そうなってくると、味、価格、パッケージ、納入数量等の条件がポイントとなってきますね。

 

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吉田さんも、皆さんの質問に耳を傾け、自社商品ばかりを宣伝せず、「日本酒について」を分かりやすく説明されていたのが、印象的です。

 

気づいたら僕はこんな格好になっていましたが、輸出している他の銘柄も積極的にプロモートしました。

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今回の業界向けイベントに参加してみて:

  • 味をみてもらう事がまず一番大事(味見をさせるのもコツが必要)
  • 商品は勿論、「日本酒を説明出来る事」も大事
  • 商談のテンポが早い(参加出来た者が味わえる旨み)
  • 売った後のフォローアップが大事
  • 販促ツール、資料等を渡す事が大事

などなど、色々と学べる事が沢山ありました。

 

今回、資料を10ページぐらい用意して皆さんに渡したのですが、好評で何回も増刷プリントが必要となりました。どんな資料だと海外の業者にうけるのか??というポイントを理解していないと、的外れな資料となるので、こういったポイントを抑えながら資料を用意するのが大事ですね。去年の11月に同行営業をしていたので、今回、その時の経験を活かすことが出来ました。次回はもっとレベルアップして、更に良い物を用意したいと思います。

 

 

最後に:

こういったプロモーションで感じる事ですが、とにかく語学が出来ないと話になりません。

最近、日本酒の輸出に興味がある…という相談が多いのですが、まずは自分達で現地で営業出来る程の体制が整っているか?整っていないのであれば、どうやって整えるのか?を考えるのがポイントとなってくると思います。輸出してお終い…ではないですからね。。。

シンガポールのインポーターと仙台の勝山酒造さんを見学

仙台の勝山さんには、シンガポールの輸出プロジェクトでお世話になってます。そして今回、シンガポールのインポーターと、勝山酒造さんの所に訪問させて頂きました。今回のメインは、伊澤さんから直接「MODERN酒道」を学ばせて頂く事です。

 

以前、勝山さんの酒情報をインポーターの為に英訳をしました。その際は、他の蔵元さんの情報もあったのですが、勝山さんの情報は、皆さんの10倍近く多かったので、とても時間と労力がかかりました。(本当に)そしてハッキリ言えば「???」も多い情報でした。何故か?かなり独自路線を突き進んでいるので、まずは日本語を理解するのに時間が掛かる・・・。そして、それを英訳するなんて、とんでもない大変さ!っとグッタリしました。

 

でも、英訳の為に日本語の意味から調べ始め、Wikipediaも沢山読んだり、MODERN酒道の本を読んでいくと、その世界に引き込まれていきました。興味が出てきてワクワクしてくるんですね。不思議な感覚です。

 

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今回ご縁があって、その蔵元の所へ直々にモダン酒道を学べる事となり、ハイテンションで行ってきました。日本酒は知れば知るほど奥が深くて魅力的なので、こうやって学べる機会があると、更に興味が湧いてきます。

 

かなり熱心に、そして丁寧に説明をしてくれました。

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全てのボトルを一つひとつテイスティングをさせて頂き、異なる個性を学ぶ事が出来ました。

 

驚いたのが、この「モダン酒道」の食事と日本酒の合わせ方。

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Umami Enhancementと呼びましょうか、「やる・やらない」で全然違う味の世界が広がります。

 

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これは、今まで日本酒と食事の食べ合わせをしてきた中で一番ハッキリと分かるくらい、Stunningでした。衝撃的です。日本酒の造りや味を語れる蔵元は多くても、食事の味を引き出すペアリングの仕方を提案できる方は数少ないのではないでしょうか。伊澤さんはフェアにする為に、「ビール」、「ワイン」、「日本酒」の3つを比較させながら1つ1つの皿との相性を説明してくれました。

 

 

「テイスティングだけでは、勝山の事は分からないでしょう。」と、伊澤さん。

次の日は米が作られている場所や、水脈、蔵を細かく説明してくださるツアーをしてくれました。仙台という立地で、ほんの少し車で移動するだけで、異なる景色が広がる様子は、ビックリしました。観光より、蔵元からの地元案内の方が何倍も充実しますね。

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質問すれば、何でも快く答えてくださるので、優しさを感じる人ですね。

ちなみに、僕は東北出身なので、こういった田んぼの景色を見ると、実家に住んでいた頃を思い出します。

 

 

蔵に入ると、今度は人が変わったかのように、ホワイトボードを使いレクチャーが始まります。

「説明+ホワイトボード+テイスティング+質疑応答+昨日のFood Pairingをふまえての話」をしてくださるので、驚くほど情報が体に入り込んできます。

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そして例の…Centrifuge

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This is what makes them different from others…

という感じでしょうか。

 

僕が最初に英訳していた時に、度肝を抜かれた、一番興味を持ったマシーンです。

詳しく聞くと、マシーンを持つ事が難しいのではなく、「それに合うFormula」を開発するのが大変との事。確かに。スペックだけあっても、ソフト面が対応出来なければ、かみ合わない…。凄い事やっていて、まるで別世界ですね。

 

今回のVisitingで、今まで気になっていた事がクリアになったし、そして更に興味をひかれました。独自路線を突き進む姿勢に情熱を感じたのと、興味を持つ人に惜しみなく教えてくださる姿勢が温かい人でした。また是非学ばせてもらいたいですね。

 

 

他の蔵元とは異なるUSP

多分、ここまで独自路線を進む伊澤さんですから、彼を「好む・好まない」と感じる業界関係者も多いかもしれませんね。それはやってる事が派手に見えるからかもしれないし、ユニーク過ぎるからなのかもしれません・・・。でも、海外のインポーターにプレゼンをする側からすれば、とても紹介しやすい蔵元です。なぜならUSPを持っているから。

 

  • パッケージ: 明らかに違う
  • 酒の味: 独自路線を突き進んでいる
  • 飲み方の提案: 説得力があるFood pairingの提案が出来る
  • 価格: 同業他社を意識していない価格

 

商品開発の時や、本の出版、MODERN酒道のレッスン、これらを0から自分で立ち上げたからこそ気づいた事や、新しい日本酒の可能性の創造を考える事が出来るのかな?と思います。なかなかお会いできない方かもしれませんが、実際に会うことが出来れば、その独特の世界に引き込まれていくと思います。

 

貴重な話を聞かせて頂いて良い経験が出来ました。

条件緩和が出来たので、更なる酒のカテゴリを輸出可能となりました

申請して、3週間もかからずに免許の条件緩和が出来ました。

 

自分の予想で最長2ヶ月はかかるかな?と思っていたので、早く取る事が出来て嬉しいです。

今回新に

  • 焼酎
  • ワイン
  • リキュール
  • スピリッツ

の4カテゴリを追加しました。

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今現在お付き合いのあるインポーターが「焼酎を次回輸出して欲しい」と言っているので、その要望に応える事が出来そうです。今回、予想より早く条件緩和が出来た事で、次のコンテナには焼酎を入れる事が可能となりました。ビジネス的に考えても、「スピード」は大事ですね。もし条件緩和に2ヶ月もかかっていれば、次回ではなく、その次のコンテナで焼酎を送る事となっていたと思います。ですので、今回早く取得できた事で、3月には送れそうです。

 

 

柚子酒や梅酒も輸出可能に

 

今、海外のインポーター数社に、「柚子酒や梅酒」といった、リキュール類の提案を出しています。インポーターの中には、こういったアイテムを探しているところもあるので、酒のカテゴリを追加した事で更にビジネスチャンスが広がりそうです。個人的にも、Flavor Sakeは海外の方々に喜ばれる商品だと思っています。特に女性や、アルコール飲料が苦手な人々には人気が出る飲み物ではないでしょうか?

 

「日本酒にフルーツのエキスを入れた酒なんて、酒じゃない!」

と主張する方もいるかと思いますが、フルーツのエキスが入る事で、まずは日本酒という飲み物に接点をもってくれる機会が出来るのであれば、僕はOKだと思います。それに、輸入者側や、その先のお客さんからのニーズがある商品であれば、なお更その声に応えたいですよね。

 

勿論、僕自身は吟醸酒の香りや味も好きなので、引き続きこのカテゴリの素晴らしい商品も探し続けていきたいと思います。特に、海外の料理と相性の良い日本酒を探すのが、今一番楽しいことです。

 

今回、カテゴリを追加した事で、より一層海外の方々のご希望に応える事が可能となるので、しっかりと良い商売をしたいと思います。海外に提案する新たなラインナップも引き続き探していきたいと思います!

インポーターとの信頼関係がプロジェクトを大きく左右する

取引のあるインポーターがシンガポールから2週間の滞在予定で日本に来られたので、一緒に食事をしたり、輸出でお世話になっている仙台の蔵元の所へ「学びに」行ったりしてきました。

 

去年の今頃は、アメリカから来たインポーターと2週間かけて日本中を回りましたが、同じような気持ちで、「楽しく、充実した時間」を過ごす事が出来ました。やはり海外との取引をする上では、お互いが直ぐに会える距離感ではないので、こういった時間で信頼関係を築き上げていくのは、とても重要な事だと思います。

 

僕が住んでいる鎌倉市内にあるプリンスホテルで夕食を一緒にしました。

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こういった場では、仕事以外でもお互いの家族の話なんかも話題になるので、より親密になる事が出来ます。商売も大事ですが、お互いの信頼関係は、それ以上に大事ですね。

 

輸入会社の要望に応えれるように、免許の条件緩和手続き

「リキュールや焼酎も輸入してみたい」

 

実は、清酒以外の酒類の話がたまに出たりします。僕自身も柚子酒や梅酒は海外の友達でも飲めるんじゃないかな?って思いたので、輸出できる体制を整える必要があるなと去年から感じていました。

 

以前、日本に海外の友人が来た時も、清酒のリキュールを飲んでもらいましたが、結構好評でした。Citrus系の味は、一般的だとグレープフルーツ、レモン、ライム、オレンジとかが海外で一般的ですよね。その手の味は、既にカクテル等でも色々と出ているので、あまりハードルは高くなく、すんなりと飲んでくれます。

 

柚子の味(Yuzu Citrus)はどうでしょう?

これは、結構皆さんシトラス系でもユニークな味わいだね!と喜んでくれます。海外のインポーターに柚子胡椒を渡した事もありますが、その味も気に入っていました。

 

梅酒は?

僕個人の舌だと、梅酒は好き嫌いが分かれるのかな?と思ったりします。でも、実際にアジアの方々とお話をすると、梅酒人気はあります。「女性の飲み物がまだ充実していないんだよ」というインポーターさんの意見もありました。ほ~なるほど、そういう問題もあるのね・・・、って思ったのを覚えています。女性向けに作られているアルコール飲料がまだない国。よく考えれば、その市場はまだまだ開拓出来そうですよね。

 

 

焼酎も海外市場ではニッチ

 

11月にニューヨークへ行った際は、「SHOCHUが最近人気なんだよ!」という小売店の方もいました。焼酎はコアなリピートファンがいるようです。僕がそのお店にいる間に来たお客さんの中の一人が、数本の焼酎をまとめ買いして帰った光景を目にしました。「へ~、そんなに買うと結構高額なんじゃないのかな?」と思ったんですが、嬉しそうに買い物をしていました。好きな人は、お金を出してでも買う現場を見させていただきました。

 

1月に僕が住んでいる鎌倉で、いつもお世話になっているコンサルの方と沖縄料理屋で新年会をしたのですが、その際に泡盛をお店の方のお勧めで頂きました。さすが、数多くの泡盛を扱っているだけあって、「お客さんには、この蔵のをお勧めします!」と、飲みやすいものを出してくれました。「すんなり飲める」という第一印象。もともと、もっとパンチが効いている・・・という先入観があったのですが、そういう事は全然無く、とても飲みやすい泡盛でした。

 

「飲み方」、「勧める人の知識」、「ルート」、「ニーズ」があれば、焼酎はもっと海外に輸出されるチャンスがある気がします。あとは、国々によって異なるアルコール度数に対する税金等を見比べて、どこの市場がポイントになってくるか?を明確に出来れば、タイミングをみて提案できるかもしれませんね。

 

 

体制を整えて、もっと積極的に活動する

 

やっぱり輸入会社も、皆さんそれぞれ好みが違うので、彼らの好みに応えれるように、うちの会社も体制を整えないとな~とずっと思っていました。そして去年の秋ぐらいから、何社かご協力のお願いをし、全部で4社から承諾をいただく事が出来ました!ご協力、ありがとうございます。勿論、取引先の海外の輸入会社からも承諾して頂きました。あとは、銀行から残高証明を出してもらって、ようやく全部のネタが揃いました。

 

そして今週、清酒に+αで、更に4つのカテゴリの条件緩和の手続きを税務署へ提出しました。この4つのカテゴリが追加されると、サンプル発送も出来るようになりますし、海外のインポーターにも積極的に提案が出来るようになります。

 

2月の後半にアメリカに行くので、その時もサンプルでリキュールを数本持っていく予定です。今回のイベントは、卸売業者さんが集まるイベントですので、その場でリキュールの味も確かめてもらって、どんな評価をされるのか?を試してみようと思います。

 

今年は、去年以上に積極的に動いていく予定ですので、扱える酒類のカテゴリが広がるのは、1つ重要なステップかもしれません。今後どんな動きになっていくか、楽しみです!

5蔵元、20銘柄の輸出可能な日本酒を香港のインポーターにご提案

香港への輸出もスタートさせたいと考えていた時に

ご縁があってご提案できるチャンスがきたので、早速積極的に動いています。

 

香港へ既に輸出されている蔵元さんは沢山いるので、新しくご提案する場合は、まだ出されていない蔵元・銘柄に絞りをかける必要があります。先週から、お付き合いのある蔵元さんに色々と声をかけました。その中から、今回は合計で5社の蔵元さんの酒、合計20種類ぐらいのラインナップを提案したいと考えています。

 

何社かは、「以前は香港に出していたのですが、最近はやってなかったんです。」

という話もありました。

 

聞くところによると、取引があってもフェードアウトし、長く続かない場合もあるのだとか・・・。

競争率が激しいエリアなのは当然ですし、進出・撤退をするケースも結構あるようです。

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  • Intoroduction
  • Growth
  • Maturity
  • Decline

の4つのステージと、よく言いますが、

市場としては、もう結構良い山を登っている所でしょうか・・。

 

競争は激しい市場だと思いますので、よりモチベーションが高くなりますね。

ハードルが高いほど、遣り甲斐があるって事。

 

うちみたいな、後発組は、

何だかんだど理由を付けずに、まず積極的にActionを起こす事がポイント。

 

 

相手の事を考えて、行動する

 

「もしも自分が相手の立場だったら・・・」

と物事を考えると、まだ自分が扱ったことのない商品をコンテナ1つ分買いつけるのは、

結構ハードルが高いというか、勇気が必要ですよね。

 

500万円、1000万円の仕入れは、誰でも神経を使うはずです。

 

つまり、相手にとって出来るだけ分かりやすいプレゼンを最初の段階から出来ないと、

スルーされる訳です。

 

「この人、何言ってるか分からないや。別の人に聞こう」

って思ったりしますよね、誰でも。

 

商売でスルーされるという事は、ビジネスチャンスを逃すような物。

僕は今、逃すチャンスは1つも無く、どんどん掴んでいきたいと思ってます。

 

  • 価格だけ見ている人
  • パッケージデザイン
  • ブランド名

等、商売をやっている人は、それぞれPriorityが異なります。

 

設備が整った大企業とは異なる中小零細企業は、価格では負けるかもしれませんが、

その他の所はカバーできるはずです。

 

輸出エージェントとして、動く僕らは、

蔵本さんだけでは出来ない所をカバーしないと存在する意味がありません・・・。

 

ですから、大事な仕事のひとつとして

  • 現地輸入者への提案
  • 条件等のナゴシエーション
  • 輸出後のフォローアップ

があると思います。

 

今回の、この香港へ輸出プロジェクトに関しては、まだ最初の入り口にも入っていない状況。

でも、良い提案が出来ればプロジェクトが形になるかもしれません。

 

という事で、僕が今集中するのは、

蔵元さんとのやり取りと、輸入会社さんへの提案資料をまとめる事。

 

今日は、岐阜県の蔵元さんから香港のインポーターに提案する酒のサンプルが届きました。

 

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まずは、送って頂いた酒を全部テイスティング。

 

大吟醸の2つは、クリーンインパクトといった感じの第一印象。

スペックはどちらも似ているのに、味や香りに違いがあるので、日本酒の奥深さを感じました。

 

1つめの大吟醸はクリーンでも、ちゃんとBodyもある感じ。

2つめの大吟醸は、香りがユニークな気がしました。

うっすらとどこかにCitrusの様な、何かスッキリ・サッパリとした爽快な香りを感じました。

 

続いて、純米酒と本醸造をテイスティング。

Hidahomareという酒米の酒で、どちらもEarthyという印象を持ちました。

This refreshing sake leaves a smooth, dry finish. とコメント。

 

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今日は11銘柄のシートを作ったので、結構エネルギーを使いました。

 

実は、週末も別のプロジェクトのシートを2蔵分作りまして、

最近はテイスティングノート作りが続いています。この作業、かなり神経を使いますね。

自分のコメントで第三者の理解度が変わる訳ですから、シッカリとコメントを書く必要があります。

 

 

こうやって貿易実務の経験値が付く

 

「輸出ビジネスを始めてみたいのですが」という相談を受ける機会はよくありますが、

その中から本当に「この人なら出来そうだな!」と思う人は殆どいない・・・。

 

 やっぱり、こういう頭を使った仕事も多いし、

海外とのやり取りが出来るスキルってのはBottom line。

 

「物を買い付けて、送り出して」

という作業に目がいく人も多いけど、実際は商品を輸出出来るようになるまでの

プロセスに時間も労力もかかる。

 

それが出来ないと、海外の輸入会社さんには買ってもらえない訳だから、

実務が出来ないと話しにならないって訳。

 

意外と、

「貿易実務を簡単でしょ」

的に思っている人が多い気がするけど、僕はそう思っていない。

 

サンプルを送る時でも、ちゃんと現地に届くように!っと神経を使うし・・・。

 

 提案の資料作り~始まり、やり取り、実際の輸出実務・・・、

どれも毎回勉強になるし、その都度経験値が付くのが、とにかく嬉しいな!っと思います。

 

とにかく、他の誰かがいきなり出来ない事、

そう、Entry Barrierが高いものを自分のスキルにして、1つ1つプロジェクトを成功させていきたいですね!

 

今年の目標は5万本の輸出です!!

A Big Sake Sale…

We made a big sake sale today. Placement in 30+ stores in the USA.  (175 cases of SAKE)  It’s a good day for SAKE…

というメールが朝方送られてきた・・・。

 

  • 新しく30店舗近くの取り扱いが決定
  • 175ケース(5パレット分)を1回のオーダーで買って頂いた

こんな良いお知らせだった。

 

POシートも添付されていたので、内容を確認したところ、確かに175ケース売れている。

卸価格だとしても、金額にしてみれば結構な合計だ・・・。

 

10月半ばに現地の倉庫に商品が到着してから、約2ヶ月が経ったけど、順調に売れているのがよくわかる。

既に1/3以上は売れてしまっているから、シッピングの時間、ボトリングの時間を逆算しても、次回のコンテナの手配の時期が大体予想出来る・・・。

 

新商品のラインナップは、カスタマイズと商品登録に3~4,5ヶ月掛かるので、

もしかしたら次の次のコンテナに入るかもしれないな・・・。

 

実際に、プロジェクトの動きが確認できる事は嬉しい事だし、

自分達が色々なハードルを乗り越えて輸出した商品が、現地で受け入れられている・・・、

と聞くと、更にやる気UPになりますね。

 

インポーターとエクスポーターで設定している目標の年間売り上げを達成できるように

引き続き積極的に動こう。

 

それでは!

海外に日本酒を輸出する際の価格決めの重要性・・・

40近くある銘柄の中から10銘柄ほど選び、その中から更に絞りをかけるために

各蔵元からの提案を次々と頂いております。

 

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ボリュームも結構になるので、1コンテナ1000万円ぐらいのお金が動きます・・・、

ですので、ご提案頂く”価格”はとても重要です。少しの差が、ケース数に響くからです。

 

選ばれる為には、各蔵元も戦略的にプライシングをしないと

ラッキーで選ばれる事は殆どありません・・・。

 

提案の数字というのは、原価計算をしていくと、どの蔵元が戦略的にプライシングをしていて、どこがそうではないのか?が手に取るように分かります。ボリュームが数ケース~数十ケースぐらいなら、いつも通りの価格でも良いのかなと思いますが、数百ケース単位になる事が予想される時は、それなりに戦略的でないと競合他社の提案に負けてしまう・・・。

 

  • 短期的な自社の利益だけを考えるのか?
  • 継続する取引、長期的なタームでの関係する皆の利益を考えるのか?

がポイントになってきます。

 

今の所、やり取りをしていて2社ほど戦略的に動いてくださっているので風がそちらに流れている気がしますね。

 

やり手の人は・・・、

  • インポーターが既に取り扱っている商品の小売価格、仕入れ価格を頭にある程度いれている。
  • ラインナップを追加した際の卸売り業者の反応、消費者の反応も考えてプライシングをする。
  • 例えば年間500ケース買ってもらう為には、いくらが落とし所か?を最初から提案してくる。

 

商品によほどの魅力、代替品がない場合は、強気の価格でも良いのは確かですが、USPが競合他社と比べても特に無い場合、商品自体が代替出来る物の場合は戦略的に動かないと選ばれるのは難しいですよね。自分達のプライシングの提案を戦略的に賢く考えている方々は、価格の背景に「納得できる理由」が見えてきます。見えない場合は、選ばれにくい・・・のは当然ですね。

 

勿論、輸出者の僕らとしても、長い目を見て良いお付き合いを継続できる蔵元の商品をプッシュして売り込みたいので、どういう提案が出てくるか?は、とても重要です。さて、複数の国から、数社の引き合いが来ているので、どこの蔵元の酒を何ケース輸出する事になるのか?これから向こう数ヶ月が楽しみです。

 

それでは!

イタリア(ヨーロッパ・EU)への日本酒の輸出に関して・・・

「イタリアで日本酒を輸入したいのですが・・・」

という相談を頂き、実際に弊社の事務所に来ていただきました。

会って話す方がスムーズですしね。

 

 

「輸入したい・・・」という相談の場合は、インポーター側の

  • 熱意: 何が目標で、何でそれをやりたいと思うのか?ボトムラインですね。
  • 実務経験: 業者間のやり取りの際の温度差。無知すぎると、おんぶでだっこになる。
  • 流通網: 仕入れても売る事が出来ない無いと、リピートは無い。
  • 資金力: インポーターが儲かる為にも、資金力がなければ個人輸入レベルの話になります。

がポイントになってくるのですが、

それらが全て揃えば、今回の話も具体的になるかな~と思いました。

 

「輸出したい!」

「輸入したい!」

どちらの話もよく相談を頂きますが、実際に動き始めてうまくいく人、フェードアウトする人の

違いは「姿勢」を見ると、ある程度最初から分かります。

 

Low riskで・・・、の場合は、Low returnです。

High riskで!の場合は、それなりのReturnです。

これが率直に感じる事ですね。

 

別に大金を使う事だけがHigh Risk Takerだ!と言っているのではなく、

普段から色々な場面で戦略的に投資(考え・行動・資金)が出来ている人は、

やはり目標を達成するまでの道筋が見えていて、そのビジョンに向けて動いています。

そうじゃない人は、「甘い発想、考え、行動」が多い為に、現実的に商売にならないケースが殆ど。

 

  • 消費者(商売素人)
  • 起業家
  • 経営者

この3つの違い・・・・、といった所でしょうか。

 

今日は色々と話していて、つっこんだ質問も投げかけてしまった気もしますが、

ぶっちゃけそれは商売人であれば、相手の姿勢を知る為にも収集するべき情報であって、

それらを集めると、お互い「やる、やらない」の判断が出来ると思います。

 

リスクを背負ってない人は、甘くなる傾向があります。

リスクを背負っている人は、厳しくなる傾向があります。

でも、これは当然の話。

 

ま、そんなこんなを思う今日この頃でした。

では!

お世話になっている京都の蔵元さんと打ち合わせ

今日は、お世話になっている京都の蔵元さんの2名の方々が、横浜までおこしになりました。

実際にお会いして話が出来ると安心出来るので嬉しいですね。

 

今現在進めている追加ラインナップの件の話をしたり、

先日のアメリカでの話、来年2月のアメリカでの酒プロモーションイベントの話等の

打ち合わせをさせて頂きました。

 

今後、社長さんの息子も海外営業部の一員として一緒に動いてくださるとの事でしたので、

色々と良い話が出来ました。

 

 

今現在、海外に輸出出来ていない蔵元さんは、商品の提案の仕方が「日本国内のやり方」をそっくりそのまま海外に当てはめようとするので、インポーターに選ばれにくい・・・という問題がある事をお伝えしました。

 

なんでこんな事が言えるのか?と言いますと、今現在弊社にオファーが来る蔵元さんとやり取りをしていると毎回感じる事があるからです・・・。細かく言えばきりが無いですが、「勿体無いな・・・」と思う事は多々あります。

 

基本的に後発の場合は、

「どうやったら競合他社から抜き出て、選ばれる事が出来るのか?」

をテーマに考えて、物事を進めないと、いつまで経ってもチャンスを物に出来ないと思います。

この位のボリュームを輸入業者に選んでもらえるには、

それなりの戦略で物事を進めないと、実現しないのは事実です。

蔵元の立場でも、ケース数は少なくても1回100ケースぐらい出ないと、あまり商売にならないですよね。

年間50ケース・・・とかだと、あまり旨みは無いはずです。

 

例えば、

「なぜ、海外市場に向けて輸出するのに、日本国内と同じ価格提示なのか?」

これは僕がいつも疑問に思う事です。

 

国内価格で出す事が良い、悪いと言っているわけではなく、

なぜ、提案する時は”その価格なのか?”

がポイント。

 

  • 自社の利益が一番優先順位だからなのか?
  • この価格が海外で売りやすい価格だろう・・・という狙いからか?
  • 国内価格と全く同じ提案価格を出したいからか?

 

どれを選んだとしても、その取ったアクションに理由がないと戦略的ではないですよね。

 

オファーの数を多く出せば、どれか引っかかって、ラッキーがあるだろう!

と思っていては、何年たっても自分の目指す目標が叶わないと思いませんか?

 

実際に、僕の所には

「他社ルートで出しても、ボリュームが出ないからEPZに扱ってもらえないか?」

的な話も多々あります。

 

でも、

やり方が同じであれば、後々の結果も同じようになるはずです。

 

Long Termでプロジェクトを考えるのであれば、

  • 国内のローカルエリア向け戦略
  • 都市部向け戦略
  • 海外市場向け(地域別)戦略

が存在して、良いはずです。

 

”あいまい”にやってしまうと、勿体無い気がします。

 

 

ま、

そんなこんなな話を2時間シェア出来て、お互いが「納得」という打ち合わせでした。

 

一歩先に出ている蔵元は、最初の一歩を踏むのは大変だったとしても、

二歩目、三歩目のステップを踏むのは、これから初めての一歩を踏む競合他社より有利だと思います。

 

だから・・・、

2012年12月現在、海外進出に出遅れている蔵元は戦略的に動かないと”差が広がるばかり・・・”、

と常々思っています。

 

どの市場も競合他社がいっぱいで、切磋琢磨している訳で、

その市場でやってくには投資(行動・時間・お金)をしないと、結果は出ない。

 

そういった意味でも、今以上にもっと活発に動こうと思いました。

では!

新潟の蔵元さんと情報交換

「関東は暖かいですね!」

 

今日、お会いした新潟の蔵元さんが、そう言っていました・・・。

新潟は既に結構寒くて、雪も降ったりだとか・・・。

 

つい先日もシンガポールのイベントに実際に出展された方だったので、

僕も興味がありましたし、先日のアメリカツアーの話もお伝えできたので、

色々とお互いの持っている情報をシェア出来たと思います。

 

20代の息子さんが蔵に入っているそうなので、

そういう次世代の若い方がいる所は、僕達も話がしやすいので今後が楽しみですね。

 

情報交換が出来ますと、自分達の今後のアクションプランを考える時に役立ちます。

「誰かに聞いた話ですが・・・」ってのは、一番使えないですね。

 

自分が体験して知っている、「苦い話、甘い話」が飯の種って訳です。

 

あと、実際にその商売をやっている人でなければ、足を突っ込んでも無意味だな~と思います。

興味を持つ人は多くても、「Player」でなければ、商売の旨みは得れないから・・。

Playする人は、必ずRiskも背負っています。

それ無しの人は、上辺だけの”膜”だけしか入手出来ない。これ、本当。

 

使える飯の種は、そこら辺に転がっている訳でもないので、

そういった種に繋がる為に、どういったネタを自分自身が仕入れるか?

そのネタをどう活用するか?がポイントですよね。

 

日本国内だろうが、海外だろうが、「物を買って頂き、利益を得る」という行為は、

誰もが直ぐにパクって出来る事なら、長続きがしないし、

ニッチな攻め方を選ぶなら、ポジショニングを考えながら戦略的に動く必要があります。

 

僕は個人的に

「人が嫌がること、避けたい事」をどんどんやっていきたいタイプなので、

情報収集する事が一番役に立ちます。

 

最近は回りからのオファーが多いので、その中から活用できる情報を選び、

自分の次のアクションに繋げていく必要があります。

 

そう考えると、蔵元さん達も国内外の市場は関係無しに、

競争を勝ち抜く戦略と行動力が求められている気がしますね。

 

ま、だから業界というのは繁栄するんでしょうね。

今日も色々と学べて良かったです。

 

来週も別の蔵元さんと会う予定ですので、また良い情報交換が出来れば嬉しいですね。

 

アメリカのインポーター視察と、約40銘柄の日本酒の試飲

 11月16日~27日までアメリカに行き、今回は3つの州を見て回りました。

 今回のトリップについては、別にページを設けて写真やコンテンツを色々とUPする予定です。

 

 

とりあえず、次回のコンテナに追加するラインナップ決めの酒をずらり・・。

 

 

各カテゴリ別に分けて、試飲。

にごり酒のテイスティングの様子。

決め手は、やはり現地の人にとって瞬時に

「良い香り!うまい!まるで○○のような味!」

と反応が出るのがポイントですね。

 

味わいや香りを外国の方が例える事が出来ないと、なかなか難しいですね。

「米の香り」といっても、米自体を日ごろから食べていない文化の国ですと、

米の味・香りをウリにするのは難しい。

 

 

 

倉庫の様子

 

 

 日本から送った酒も、ちゃんと冷蔵庫で管理されていて安心です。

 

インポーターの会社の方と取引先開拓の為のプロモーションも行い、

何ケースもセールスする事が出来ました。

 

今回は、業界の人達や、末端の消費者の声を沢山聞く事が出来たので

かなりプラスになった視察でした。

 

やはり、色々な人の意見を聞き

その声を取り入れる活動を積極的に行うのは大事ですね。

 

今後のマーケティング活動のヒントを学ぶ事が出来ました。

プライスレスです。