今回の7つ巡る酒蔵見学の5つ目の蔵は、島根県の蔵元で「月山」という酒の名称で展開されている、吉田酒造さんです。見学といいつも、蔵の仕事を少し手伝わせて頂いたり、ホームステイまでさせて頂きました。
吉田さんの酒は、僕のところでアメリカに輸出しており、その関係でいつも色々と楽しい時間を過ごさせて頂いております。ちょうど去年の今頃は、アメリカからインポーターを連れて吉田さんの蔵に見学にきました。その時は2月で、とても寒かったのですが、今回は春の暖かい気候です。酒造りとしては、シーズン最後の時期ですが、色々なアクションを目にすることが出来ました。
今回、蔵人の皆さんに教えて頂きながら、酒かすをはがす作業をお手伝いさせて頂いたり、瓶火入れの作業も経験させて頂きました。酒蔵見学は色々行っても、本格的に手伝わせて頂く機会は今回が初めてだったので、とても楽しみにしてました!実際に蔵人達が働いている現場にいて感じたことは、かなり効率的にテキパキと動いているという事です。誰も暇つぶしをしている人を見ませんでした。一人ひとりが自分のやるべき仕事を見つけ、忙しく動き回っているのが印象的でした。
これは米を蒸す工程ですが、今回は少量の米を蒸すのが目的だった為、小さい蒸し器を使っての作業です。小さいといっても、水を吸った米はとても重そうです。ちなみに、この重たい米を入れているバッグの強度に驚きました。触ってみると普通に生地で出来ています。
米を実際に蒸している状態です。釜からはモクモクと湯気が立ち上がり、この状態で約1時間、酒米を蒸していきます。写真の通り、建物の上まで一直線に湯気が立ち上がっていく様子はとてもインパクトがありました。
1時間たった後の米はこんな感じになりました。家庭で炊飯器を使い米を炊くのとは異なり、蒸気で蒸された米は、べとつかず、さらっと・もっちりとした感じです。そして、つやが良く、きれいな感じなのが特徴的ですね。
蒸された酒米は、タンクに入れられていきます。この時は、まだ米自身はとても熱いので、作業をしている蔵人の顔には、ものすごい勢いで蒸気が上がっていました。それでも黙々と作業を進める姿は、職人でしたね。この際は、タンクの温度計にも注意して、米を入れていました。温度が上がりすぎると、酵母が死滅してしまうので、微妙な温度調整をしながら、米をタンクに入れている様子でした。
これは、ヤブタから絞りたての酒が出てくる様子です。前日、僕が酒かすを取ったフィルターから、酒が出てくるところを見ると、結構感動的です。そして、酒が出てくる勢いが結構あったので、ビックリしました。でも、タンク1本分の酒をフィルタリングするには、約1日かかるそうなので、とても長い作業なんだなと思いました。
夜は、すき焼きと新酒をご馳走になりました。吉田さんの家族と蔵人さんと一緒に食事が出来て、2時間ぐらい色々なお話をしながら、美味しく料理と酒を頂く事が出来ました。また是非お伺いさせて頂きたいと思います。
辛口純米も海外のインポーターに提案してみたいので、どんな反応になるか?楽しみです。