シンガポールのインポーターと仙台の勝山酒造さんを見学

仙台の勝山さんには、シンガポールの輸出プロジェクトでお世話になってます。そして今回、シンガポールのインポーターと、勝山酒造さんの所に訪問させて頂きました。今回のメインは、伊澤さんから直接「MODERN酒道」を学ばせて頂く事です。

 

以前、勝山さんの酒情報をインポーターの為に英訳をしました。その際は、他の蔵元さんの情報もあったのですが、勝山さんの情報は、皆さんの10倍近く多かったので、とても時間と労力がかかりました。(本当に)そしてハッキリ言えば「???」も多い情報でした。何故か?かなり独自路線を突き進んでいるので、まずは日本語を理解するのに時間が掛かる・・・。そして、それを英訳するなんて、とんでもない大変さ!っとグッタリしました。

 

でも、英訳の為に日本語の意味から調べ始め、Wikipediaも沢山読んだり、MODERN酒道の本を読んでいくと、その世界に引き込まれていきました。興味が出てきてワクワクしてくるんですね。不思議な感覚です。

 

DSCN5018

 

今回ご縁があって、その蔵元の所へ直々にモダン酒道を学べる事となり、ハイテンションで行ってきました。日本酒は知れば知るほど奥が深くて魅力的なので、こうやって学べる機会があると、更に興味が湧いてきます。

 

かなり熱心に、そして丁寧に説明をしてくれました。

DSCN3839

全てのボトルを一つひとつテイスティングをさせて頂き、異なる個性を学ぶ事が出来ました。

 

驚いたのが、この「モダン酒道」の食事と日本酒の合わせ方。

DSCN3857

Umami Enhancementと呼びましょうか、「やる・やらない」で全然違う味の世界が広がります。

 

DSCN3klkl860

これは、今まで日本酒と食事の食べ合わせをしてきた中で一番ハッキリと分かるくらい、Stunningでした。衝撃的です。日本酒の造りや味を語れる蔵元は多くても、食事の味を引き出すペアリングの仕方を提案できる方は数少ないのではないでしょうか。伊澤さんはフェアにする為に、「ビール」、「ワイン」、「日本酒」の3つを比較させながら1つ1つの皿との相性を説明してくれました。

 

 

「テイスティングだけでは、勝山の事は分からないでしょう。」と、伊澤さん。

次の日は米が作られている場所や、水脈、蔵を細かく説明してくださるツアーをしてくれました。仙台という立地で、ほんの少し車で移動するだけで、異なる景色が広がる様子は、ビックリしました。観光より、蔵元からの地元案内の方が何倍も充実しますね。

DSCN3915

質問すれば、何でも快く答えてくださるので、優しさを感じる人ですね。

ちなみに、僕は東北出身なので、こういった田んぼの景色を見ると、実家に住んでいた頃を思い出します。

 

 

蔵に入ると、今度は人が変わったかのように、ホワイトボードを使いレクチャーが始まります。

「説明+ホワイトボード+テイスティング+質疑応答+昨日のFood Pairingをふまえての話」をしてくださるので、驚くほど情報が体に入り込んできます。

DSCN3941

 

そして例の…Centrifuge

DSCN3991

This is what makes them different from others…

という感じでしょうか。

 

僕が最初に英訳していた時に、度肝を抜かれた、一番興味を持ったマシーンです。

詳しく聞くと、マシーンを持つ事が難しいのではなく、「それに合うFormula」を開発するのが大変との事。確かに。スペックだけあっても、ソフト面が対応出来なければ、かみ合わない…。凄い事やっていて、まるで別世界ですね。

 

今回のVisitingで、今まで気になっていた事がクリアになったし、そして更に興味をひかれました。独自路線を突き進む姿勢に情熱を感じたのと、興味を持つ人に惜しみなく教えてくださる姿勢が温かい人でした。また是非学ばせてもらいたいですね。

 

 

他の蔵元とは異なるUSP

多分、ここまで独自路線を進む伊澤さんですから、彼を「好む・好まない」と感じる業界関係者も多いかもしれませんね。それはやってる事が派手に見えるからかもしれないし、ユニーク過ぎるからなのかもしれません・・・。でも、海外のインポーターにプレゼンをする側からすれば、とても紹介しやすい蔵元です。なぜならUSPを持っているから。

 

  • パッケージ: 明らかに違う
  • 酒の味: 独自路線を突き進んでいる
  • 飲み方の提案: 説得力があるFood pairingの提案が出来る
  • 価格: 同業他社を意識していない価格

 

商品開発の時や、本の出版、MODERN酒道のレッスン、これらを0から自分で立ち上げたからこそ気づいた事や、新しい日本酒の可能性の創造を考える事が出来るのかな?と思います。なかなかお会いできない方かもしれませんが、実際に会うことが出来れば、その独特の世界に引き込まれていくと思います。

 

貴重な話を聞かせて頂いて良い経験が出来ました。


投稿日: 作成者: Yoshi Nakano
使用した タグ: ,

【前の投稿】・・・
【次の投稿】・・・