ちょっと前から、中国で酒類を輸入しているインポーターさんとやり取りをしています。
北京にある会社さんで、日本酒を扱いたいと熱心に連絡をしてきます。
日本側としても、
(1) 輸入免許の有無
(2) 流通させる地域
などがハッキリしていないと、なかなか話を進めることが出来ませんので、
まず最初はそういった情報のやり取りを進めました。
一通り頂いた情報をもとに、次のステップのやり取りをしています。
やはりポイントとなるのは、流通網を構築されているかどうか?
なので、一番そこが気になります。
輸入しても、流通させることが出来ないと1回限りのお付き合いとなるので、そういうのはお互い避けたいですよね。既に、ヨーロッパやアメリカから他の商材を輸入している貿易会社さんなので国内での流通ルートは構築されているそうです。また、英語でのやり取りが出来助かります。
中国進出コンサルさんともお話をすると、
「中国は気をつけて!」
とよく言われるので、焦らず状況判断していく事が大事でしょうね。
中国での日本酒の市場:
中国の日本酒輸入数量は、2010年で625KLで、輸出相手国としては5番目の規模。
ただ、この10年の動きを見ると、約5倍程増えている市場です。
これからも数量は伸びると思いますが、
(1) 取り扱いの教育
(2) 飲み方、楽しみ方
(3) 異なる味、ラベルの読み方
など、どうやって日本酒を楽しむのか?という情報をもっと日本側から積極的に発信していかないと、ただの加熱・・・だけて終わってしまいそうな気がします。中国市場向けに、日本酒のセミナーが出来る専門家がいるとキーパーソンとなりそうですね。
酒造メーカーも、日本国内で需要が低迷しているから・・・
という理由だけで「外国へ売り込もう!」と考えるのではなく、「どうやったら、まずは受け入れられて、繁栄していけるのか?」と考える事も必要とされているかもしれませんね。売り込もう、売り込もう!では、避けられます・・。
貿易実務として:
(1) 各種提出資料について
(2) ラベルの記載事項について
(3) 求められるデザインについて
などなど、その国で受け入れられる為の体制を整える必要があるので、今現在調べている内容をもう少し具体的に細分化してポイントを抑えておこうと思います。
先日、台湾から現地で売られている日本酒を数本頂いたので、そういったラベルなども見ながら研究ですね。きっと、載せる内容も異なるでしょうが、自分達での勉強もしておかないと、いつまで経ってもプロジェクトは実現しませんから・・。
市場に出回った時:
日本酒は現地の国の通関を通る際に、酒税もかかりますよね。そして、流通する中でも贅沢税などの税金も加算されていくと思います。それプラス、シッピングコスト、流通コストがかかってくるので、最終的に消費者の手元に届くさいには、日本国内の価格より約3倍~になるのが一般的かと思います。
1000円の物が、3000円・・・。
「3000円のワイン VS 元々1000円の日本酒」
「3000円の紹興酒 VS 元々1000円の日本酒」
こう考えると、1000円のままの出し方では難しいですよね。
3000円ものバリューがある酒に変える必要があり、視覚マーケティングの重要性がポイントでは?と考えます。
また、エントリー向けに720mlで3000円~ではなく、
300mlで1500円~というのも良いと思います。
お試し価格で最初から3000円より、1500円の方が手を出しやすいですよね。
これはどこの国も一緒です。日本でも・・。
最後に、私たちの会社でも中国で安心してお付き合いが出来る輸入貿易会社と関係を構築したいので、これからも積極的に現地の輸入流通貿易会社さんの声に耳を傾けていきたいと思います。